「地域で医療・介護を創造し、世界へ発信する」
【代表取締役 岩下 琢也 氏 略歴】
生年月日:1984年10月26日
出身高校:星稜高校
2006年藤田保健衛生大学リハビリテーション専門学校卒業後、医療法人明心会 仁大病院入社。
2010年金沢大学医学部保健学科卒業。
2011年金沢QOL支援事業所設立。2012年金沢QOL支援センター(株)設立、代表取締役就任(現任)。
【金沢QOL支援センター株式会社】
【設立】 2012年1月11日
【資本金】9,010千円
【所在地】石川県金沢市広岡3-3-77 JR金沢駅西第一NKビル6階
【役 員】(代)岩下琢也、黒澤伶、吉谷哲郎
【事業内容】訪問看護・リハビリステーション事業、障がい者就労支援事業
<起業家インタビュー>
「地域で医療・介護を創造し、世界へ発信する」
■在宅医療から就労支援へ
精神科病院で作業療法士として勤務している時に「障がいを抱えた方が活躍出来ない社会に対して疑問を感じ、障がいを抱えた方でも働ける社会作りをしたい」という想いから、2012年1月に当社を設立しました。同年4月に、在宅医療事業として訪問看護・リハビリステーションを金沢で開設しています(現在、同事業は6拠点を展開)。私自身が幼少期に入院を繰り返した原体験もあり、障がいを抱えた方の第一歩は「家に帰ること」であるという考えから始めたものです。在宅医療によって社会復帰が見えてきた障がい者に適切な働く場が用意されていないことに気づき、2014年に就労支援事業としてリハビリ型就労スペース「リハス」を開設しました。■福祉が地域を支える社会の実現
現在、当社の就労支援事業は、リハスワーク・リハスファーム(就労継続支援B型)、リハビリ型就労スペース「リハス」(就労継続A型)、脳卒中身体障がい専門就労支援センター「リハス」(就労移行支援事業所)の3つで構成されています。いずれも、医療介護福祉のサポートが必要な中重度の障がい者を対象とし、「障がいがあっても稼ぐ」「障がいがあってもはたらく」を達成している事業モデルで、障がい者が地域に支えられるだけでなく、障がい者が地域を支える社会の実現に貢献しています。①「リハスファーム」「リハスワーク」:13拠点(就労継続支援B型)
農家の草刈りや種蒔き、植付け、収穫、出荷などを担う農福連携モデル「リハスファーム」、様々な地域の企業との業務のやりとり、独自の商品開発や製造など作業等を行うものづくりモデル「リハスワーク」を展開しています。これらは、就労継続支援B型として運営しており、雇用契約を結ばずに障害や体調に合わせて自分のペースで働くことが可能で、就労に関する能力を高める場所となり、労働の対価として工賃が支払われます。②リハビリ型就労スペース「リハス」:1拠点(就労継続支援A型)
精神障害、身体障害の方を主な対象とし、能登ヒバ・ヒノキ商品・革製品・アクセサリーの制作など、デザインやものづくりを中心にクリエイティブな業務を私どもの専門スタッフのサポートの下に行っています。③脳卒中身体障がい専門就労支援センター「リハス」:3拠点(就労移行支援)
理学療法士、作業療法士と企業経験豊富な職業指導員の専門性を活かした、脳卒中(脳梗塞-脳出血)・身体障害・高次脳機能障害に特化した就労移行支援事業です。就職率85%、職場定着率97%と高い成果を挙げています。■障がい者を支える専門スタッフが強み
私どもの社員237人に対し、医療・福祉専⾨職が約150名以上在籍しています。彼ら彼女らの医療的・介護的な高い専門性・ノウハウにより、中重度・高齢の障がい者であっても就労支援が可能となっています。スタッフの教育カリキュラムや評価体系、業務の標準化にも惜しみなく投資し、今年度は新たに100名の採用も行って、施設拡大のための体制は整備されつつあります。■これから重要度を増す就労継続支援B型モデル
生産年齢(18~65歳未満)の障がい者を取り上げても、その87%に相当する約300万人が働くことができていません。今後、特に障がい者の高齢化を迎える日本において、年齢の制限が唯一なく、中重度の障がい者でも自分のペースで働ける就労継続支援B型のモデルは、その必要性が年々高まってくるのは明らかです。就労移行支援のモデルでは既に上場する企業もありますが、就労継続支援B型でいち早く事業モデルの再現性を確立してきた当社としては、B型の社会認知と理解、そしてREHASモデルのブランド確立が今後の課題であると考えています。■SFC(ソーシャルフランチャイズ)で拠点開設を加速
障がい者就労支援で地域貢献しながら事業としての収益もきちんと得られる、いわば道徳と経済の両輪を担うことができる「リハスファーム」「リハスワーク」をSFCとして打ち出し、今後出店を加速させていきます。”SDGs、CSR事業として社会性の⾼い新規事業を検討していて、既存事業で労働⼒を必要としている”といったオーナーの方々を対象に、利用者獲得や人材採用育成までトータルで開業前~開業後に亘って支援します。■企業と福祉施設のお仕事マッチングサービス「ハタフク」
福祉施設側は得てして外部の生産活動の獲得やその管理を不得意としており、また企業側もどのように福祉施設に仕事を任せてよいのかわからないというのが課題となっています。これら仕事の受発注を支援し、双方において円滑に仕事のやりとりができるように、マッチング、コンサルティングを担うサービス及びシステムとして「ハタフク」を2020年より開始し、来年以降に市場検証を終えて本格稼働していきます。この事業には、就労継続支援B型施設の利用者工賃を現在の全国平均15,776円から50,000円以上に引き上げたいという狙いもあります。多種多様な障がい者(施設)と生産活動を独自スコアに基づいて適切にマッチングする仕組みで特許出願しており、値段設定に見合う働きを企業に、その対価として適切な工賃を利用者に、それぞれ提供できることがハタフクの価値です。■地域、そして世界へ発信
日本がかつて「ものづくり産業大国」として、世界に大きな価値を提供していた中、次の世代に必要なものは医療-福祉サービスという名の「おもてなし産業」であると考えます。“超高齢化先進国”で培った質の高い在宅医療、就労支援サービスをグローバルに発信し、世界に価値を提供します。interviewed by kips 2022.12.8
※「THE INDEPENDENTS」2023年1月号 - p2-3より
株式会社リハス
- 住所
- 石川県金沢市広岡3-3-77JR金沢駅西第一NKビル6F
- 代表者
- 代表取締役 岩下琢也
- 設立
- 2012年1月11日
- 資本金
- 901万円(qol)
- 従業員数
- 事業内容
- 訪問看護・リハビリステーション事業 障がい者就労支援事業
- URL
- https://rehas.co.jp/
- 情報更新日
- 2024年8月1日
※上記は、情報更新日時点での情報です。