「炭素でつくる、明るい未来」

株式会社大木工藝は、「炭素」、中でもダイヤモンドの分子構造に近い「超高密度炭」に着目し、その物性・機能を応用して「環境」「医療」「食糧」「住宅」の産業分野に「産官学の連携」のもと、新たな知産創造に向けて貢献しています。

■炭素について
炭素は大きく、ダイヤモンドに代表される分子が6角形の結晶構造を成す高密度炭の「定形炭素」と、備長炭など樹木炭の分子の結晶構造が定まらない「無定形炭素」に分類されます。大木工藝の研究開発は自然とともにあるこれら「炭素」を根幹に、「応用開発」という枝葉を繁らせ、「知産」という花から実へと進化を続けてまいります。

■ 産官学連携による開発戦略
竹本喜一先生（元大阪大学工学部名誉教授、元龍谷大学理工学部教授）との出会いがきっかけで、京都近辺の大学を中心に産学官連携による開発に取り組んできました。この15年間に及ぶ各大学や専門家とのネットワークが当社の大きな財産になっています。
＊産学連携先
龍谷大学理工学部、龍谷大学環境ソリューション工学科、関西大学化学生命工学部、立命館大学工学部、京都市環境局、京都市産業観光局、京都府産業２１、（財）京都高度技術研究所、（財）滋賀県産業支援プラザ、大津市産業観光部、京都府立医科大学、京都工芸繊維大学、京都造型芸術大学

■ 知的財産戦略
保有する特許等の知的財産は、国内外あわせて60件になります。私どもの単独保有の特許が基本ですが、産学共同特許の場合でも製造販売権は当社が保有いたします。ライセンス収入は前期で60百万円ほどあります。

■ 収益モデル
当社は開発に特化し、生産はＯＥＭが基本です。現在の収益の柱である「炭玉」（DLCブラックダイヤ・アクセサリー）だけは一部当社で製造しています。高い総利益を確保する一方で、研究開発費には利益の3割以上を要しています。

■ 今後の戦略
炭素素材は、動植物にとって極めて安全な物質であり､金属と比べると機能性や耐久性も優れています。これからも応用開発分野を広げ、普及とともに原価を下げていきます。将来の株式上場を目指し、優秀な開発人員や企業信用を獲得していきます。

【１】　環の知産
大木工藝では早くから炭素の持つ優れた組成的・科学的性質に着目し、都市環境の緑化事業、自然環境の改善事業、電気エネルギー促進事業などへ「環の知産」を創造しています。

1.カーボンウェーブ節電シート
壁から均一に部屋全体を「高速冷房」し、「蓄熱層」が冷・熱を吸収・保持、および放出・維持し、冷暖房の消費電力やコスト、ＣＯ２を大幅に削減いたします。

2.次世代型蓄電池
関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 石川正司 教授を代表とする将来型電気エネルギー社会を支える 「キャパシタ型蓄電システム」の開発。

3.常温転写（トランスアート）
路面や建物の壁面などに、現場で自由に絵柄を転写（特許取得済）

4.炭素製超軽量ネジ（開発中）
炭素100%製、世界初の超軽量・無収縮・完全防錆のネジ、ボルト、ナット,ワッシャ等の締め付け部品開発。軽量化が求められる航空機、宇宙ロケット・施設、橋梁、船舶、建築の製造行程に導入が期待されています。

5.廃棄物（RDF）炭化物利用エコブロック
炭化ブロックを水路内に敷き詰め、ブロック内の炭化物が窒素やリンを吸収することにより、水中に住みついた微生物が有害物を分解して水を浄化するシステム。

【２】　医の知産
カーボンウェーブ＜遠赤外線＞の人体に及ぼすさまざまな効果（血管が拡張し、血行促進・肩こり改善・痛みの緩和・新陳代謝の向上、 気分の良さ（FA・VAS） などの自律神経改善や免疫機能の向上）を、専門学部・医療機関との永年の臨床データをもとにさまざまな「医の知産」を創造しています。

1.一般医療機器接触粒「スミツボ君」〔医療機器認定番号 25B3X00009000014〕
平成20年に日本で初めて、炭を使用した医療機器として認定。皮膚に直接貼付けるタイプの炭粒です。 炭珠は直径1?の大きさで体温を吸収し易く、温度が上がると遠赤外線を強く放出し、首・肩・腰・ヒザ・ヒジのコリに貼る効果がよくわかります。

2.「DLC」ブラックダイヤ・アクセサリー
炭玉を美しくデザイン化してジュエリーメーカー「桑山」で商品化。「シーパワーネックレス」名で平成19年には世界で初めて販売、１店舗で高額にも関わらず、年間100万個超す大ヒットとなっています。

3.酵素除菌炭素マスク「ホッコ」
天然酵素を不織布に化学結合させ、吸着した菌の99％以上 殺菌して二次感染を防ぎます。 酵素フィルタの溶菌酵素は様々な細菌に対して有効に作用します。

4.炭素遠赤外線 温熱ジェルクッション
Ｈ２３年１２月、京都に本社のある大手電子メーカーと独占契約済み
内蔵の炭板チップをヒーターで加温することにより、放射された遠赤外線がクッションを通して効果的に体を温熱、ヒーターをオフにしても温熱効果が持続します。

5.その他開発中の商品
・温熱スーツ＊特許出願中（京都府立医科大学 医学部と臨床実験）
・低体温予防・炭素繊維〈サーモヘルス〉（京都府立医科大学と共同開発中）
・低体温上昇「万病予防インナー」
・歯周病予防、改善カーボン温熱ローラーは京都府立医科大学歯科口腔科学部と共同研究し、Ｈ２３年９月日本歯周病学会に大学から発表、Ｈ２４年３月２回目を同学会に発表予定。
すでに大手家電メーカーＰ社、歯磨きメーカーＳ社、電子メーカーＯ社と契約　
各社でデータ取りをおこなっています。

【３】　食の知産
大木工藝は長高密度のカーボンウェーブ <遠赤外線> を通して、味覚の世界からの食材の「保存・備蓄」、さらに、「栽培」という生産分野へ向けて「食の知産」を創造しています。
・炭素遠赤波動 ＜IH炊飯器＞
・「薬膳ぱん」薬膳食材の五味と活性炭を作用させた健康パン

■美の知産
大木工藝は竹炭を配合した「あぶらとり紙」、シャンプー・トリートメントなどの「コスメティック」から、F-DLC超高密度炭による〈遠赤外線+マッサージ効果〉「フェイス・ヨガ美顔ローラー」「ヘアドライヤー・ヘアアイロン」など大手電機メーカーＰ社、Ｓ社と契約。データ取り中である。開発を通し、健康美容の領域で「美の知産」を創造しています。

※全文は「THE INDEPENDENTS」2012年3月号にてご覧いただけます