アイキャッチ

「古着リサイクルの経営戦略」

公開


株式会社ドンドンアップ
代表取締役社長 岡本 昭史さん

1968年生まれ。東京都出身。高校卒業後、バイクレーサーを目指し渡米。その後、バージニア州 タイドウォーターカレッジに入学。アメリカでの古着販売の経験を生かし、帰国後に東京を中心にセレクトショップを経営。その後2005年に、これまでの経験やノウハウを凝縮させた業界初のビジネスモデルとして、リサイクル古着屋「ドンドンダウン オン ウェンズデイ」をオープン。現在までにFC店舗含め、全国約56店舗を展開し、「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤ・ジャパン」や「ハイ・サービス日本300選」等、数々の賞を受賞している。

住所:岩手県盛岡市菜園1丁目3番6号 農林会館2F
TEL:019-621-8250 設立:1997年8月 資本金:249,540千円
事業内容:アパレルショップ経営、衣類の買取り・販売、FC事業
http://www.dondonup.jp/

業界初「毎週水曜 値段がドンドンダウン」する販売手法や、「ドンな服でもドンドン買取」するシステムで話題のリサイクル古着屋「ドンドンダウン オン ウェンズデイ(以下:ドンドンダウン)」。売れ残りは海外輸出することで、環境負荷の極めて小さいリサイクルビジネスを実現している。震災地である岩手県盛岡市に本社を構え、フランチャイズ展開を推し進める同社岡本社長にインタビューした。

―復興支援の「ドンドンドネーション」が話題ですね
“古着でつなごう、笑顔とご縁(5円)”というコンセプトのもと、3月15日より古着を被災地に届ける活動を開始しました。5555トンを目標に、当社から古着1kgあたり5円の義援金を積み立てていきます。全国から寄付を呼びかけた結果、個人や企業の方々からこれまでに約200トンの衣類を集めることができました。

―御社にも震災の影響はあったのでは
私どもの東北地域の店舗が数ヶ月営業休止になったり、中には閉店を余儀なくされた店舗もありました。しかし、当時まだ氷点下の気温の中、津波で身体も濡れてしまっている被災者の方々に、自分達だからできることはないかと考えました。

―リサイクルのノウハウが活きました
新品や冬服など全国から集まった衣類を当社の仕分け倉庫に集約し、今必要なものを被災地に送りました。「ニコニコフリマ」という催しを通じて、楽しみながら衣類を選んで頂きます。余ってしまった古着は全て回収し、当社の海外輸出ルートを活用して再利用しています。

―キャラクターやネーミングがユニークです
口コミ効果を狙っています。「ちょっとヘンテコリン」であることで、会話にも上がり易くなり、口コミを広げやすいという効果もあります。また、ビジネスモデル自体もヘンテコリンですので、これまで多くのメディアに取り上げて頂くことができました。

―毎週水曜日に値下げする「ドンドンダウン」が好評です
値下げによって、駆け引きや激安アイテムを発掘するドキドキワクワク感を提供しています。お客様の価値観に合った価格やタイミングで買えること、売り場のエンタメ性が受けているのだと思います。また、お買い物はなかなか一予定として確保されませんが、値下げ日を毎週水曜に固定することで、お客様のスケジュールに入れてもらいやすくなります。

―日本でも古着文化が定着してきているのでしょうか
若い年代では一般的になってきたように感じます。ただ、古着の回収率は欧米50%、韓国80%と言われているのに対し、日本は10数%に満たないのが現状です。当社の店舗でも、買取査定の待ち時間に古着を手にとってもらい、興味・関心を持って頂くケースは多く見受けられます。中古衣料小売業のマーケットは4000億円と言われていますが、まだまだ成長産業です。

―店舗は八百屋さんのように鮮度が大切だそうですね
明るく元気にお客様と接しようという心意気で運営しています。商品タグも野菜や果物に見立て、すいかは3,000円、かぼちゃは900円とお客様から見て価格が分かりやすいよう工夫しています。在庫管理は売価還元で行い、オペレーションを簡素化しています。

―「全品買取」も集客効果につながっています
当社は独自で海外へ輸出するルートを確立しており、廃棄せず100%再利用することができます。これによって、お客様も安心して当店へ持ち込むことができます。ひと月に約1600トンの古着が全国から集まります。店舗型ビジネスは来客してもらうことが難しいと言われるなか、他店には真似できない当社の強みとなっています。

―商品仕分けはどのようにされているのでしょうか
ドミナントが進んでいる岩手・仙台・茨城・埼玉・多摩・大阪地域の店舗では、倉庫に一旦回収して仕分けし、再納品しています。倉庫では1000から2000トン/月の仕分けが可能です。店舗で販売されるのは4割程度で、残りは海外に輸出します。

―海外輸出先について教えて下さい
種類毎に梱包し、シンガポールのパートナーへ1パック10?400ドルで卸売します。そこから東南アジアやアフリカ諸国等22カ国に輸出されます。損傷が激しい商品は、反毛材としてマットレスなどに再利用されます。

※全文は「THE INDEPENDENTS」2011年9月号 - p9-12にてご覧いただけます