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「産業廃棄物業界におけるディスクローズ戦略」

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大栄サービス株式会社(現・株式会社リヴァックス)
代表取締役 赤澤 健一さん

1984年 近畿大学卒業。84年 大栄サービス入社。2002年 同志社大学大学院卒業。04年 大栄サービス代表取締役社長就任。

住所:兵庫県西宮市鳴尾浜2-1-16
TEL:0798-47-7626 設立:1974年3月 資本金:70,000千円
http://www.revacs.com/

―不法投棄問題が後を絶ちませんが
赤澤:排出業者から廃棄物を有償で引き取るには処理施設単位での免許取得が必要です。しかし行政の審査や近隣住民の同意を得るのが難しく簡単に免許を取る事はできません。そこで不法投棄を行う無免許業者がでてきてしまうのです。免許処理業者は、排出業者に対して廃棄物が最終処分されるまで、マニフェスト(処理伝票)を報告する義務があります。私どもはお客様から直接、廃棄物を収集しており不正業者は排除しています。

―収益モデルが業界独特ですが、ポイントを教えてください
赤澤:私たちは排出企業から産業廃棄物を引き取る料金が売り上げとなります。一方で、産業廃棄物を加工して販売するリサイクルによる収益モデルもあります。リサイクルビジネスでよくある失敗は、無料で引き取り、加工品で収益を上げようとする例です。リサイクル加工商品はそもそもバージンに比べてグレードが落ちます。市況の影響で販売価格が下がった場合は最終的に売れずに処分に困ります。場合によっては違法な処理となり廃棄物処理法違反になります。その責任は排出業者に及ぶので注意が必要です。

―どのような廃棄物を処理されるのですか
赤澤:乾燥処理部門では、調理かすなど食品関係や水処理施設などの泥状廃棄物を高熱処理で乾燥させボイラー燃料としてリサイクルしています。廃プラスチックなどを破砕処理する部門と、飲料廃棄物を分離処理する部門があります。グループでは一般廃棄物の運搬収集もいたします。

―ここまで徹底してディスクローズをされている企業はないと思います
赤澤:産業廃棄物は処理業者だけでなく、私どものサービスを受ける企業側にも責任があります。一般的にこの業界は処理過程に不透明な部分が数多く見受けられます。排出する企業側からすれば最終処理まで確認できないと安心できません。私どもは産業廃棄物を扱う以上、情報公開と言うより説明責任だと考えています。そのために、平成 14 年から環境報告書を作成し徹底したディスクローズを行なっています。

―貴社の環境報告はCSRレポートとしても評価が高いですね
赤澤:取引先、行政関係者、金融機関や地域住民の方々などへ毎年 3,000 部配布しています。基本的には新規営業開拓ツールですが、平成 18 年には東洋経済新報社や環境省主催イベントで受賞し、CSR活動のレポートとして関係者からも評価いただきました。英文併記にしているので外資系企業にも好評です。

―廃棄物ビジネスの将来像はどのようにお考えですか
赤澤:食料、化石代替エネルギー、 CO2 削減がこれからの廃棄物ビジネスのキーワードになります。もちろん排出権取引ビジネスは大きく成長すると思います。化石燃料の価格上昇に伴い廃棄物そのもののエネルギーとしての価値も上がります。食に関しても、自給率の低下を考えれば、生ゴミでさえ貴重な資源の一つになるはずです。

※全文は「THE INDEPENDENTS」2009年2月号にてご覧いただけます