3つのオリジナルクラウドサービスを展開する北海道ベンチャー

株式会社インターパーク 代表取締役 舩越 裕勝 氏

■ ミッション“ビジネスや日常をシンプルに、効率的に、より価値のあるものにする”

 当社は、2000年に札幌で創業し、現在3つの主要サービスを展開しています。2009年からの「サスケ」はセールス&マーケティング支援ツールで、1500社以上に導入され、顧客継続率98.9%で約3億円のARRを達成しています。2019年に開始したノーコード開発プラットフォーム「サスケWorks」は、年間成長率200〜300%で急成長しており、AIと組み合わせたアプリケーション開発が可能な点がポイントとなっています。

3つの主要サービスを展開3つの主要サービスを展開

■ ビジネス電話サービス「サブライン」に注力

 2017年に立ち上げた「サブライン」は年140%の成長率で伸びており、今年度は2億8000万円の売上を目指しています。プライベートのスマホにアプリをインストールするだけで、月額550円から仕事用の番号を持つことができます。端末料金はかからず、企業が通話料を一括管理できるため、経理業務の効率化にも貢献します。また、スマホの盗難・紛失時には管理画面からアカウントをロックできるなどセキュリティ機能も充実しています。「サブライン」ではIVR機能を月額3500円で提供し、着信時の対応を最大10パターン登録でき、リモートワークが周流な事務所での代表電話の自動切り替えが可能です。
 競合優位性の1つとして、不正利用の傾向がある申し込みは自動的にサービスを停止する仕組みを構築しており、このセキュリティ対策が評価され、大手通信事業者が撤退する中でもシェアを拡大しています。

ビジネス電話サービス「サブライン」ビジネス電話サービス「サブライン」

 

■ AI活用で次のステージへ

 現在は自治体との連携も進んでおり、着信に対してAIが会話し、要件を聞いて判断した上で取次するサービスを研究開発しています。既存技術では実現できなかった複雑な組織の電話DXを可能にし、人による受電・取次が不要な世界の実現を目指しています。競合分析では、価格と導入の手軽さで優位性を確立しています。

 

 

 
コメンテーターより
(株)AGSコンサルティング 顧問 小原 靖明 氏
 

 貴社においては、新しい事業 IP電話「SUBLINE」が急成長しているとのことです。
 インディペンデンツ事業計画発表会の初登壇(10年近く前)してから、順調に経営してきたと思われます。
 一方でこの間、エクイティでの資金調達をしてこなかったこともあり、大きな開発、積極的なマーケティングも出来なかったようにも思われます。今回はエクイティの資金調達をして、IP電話事業に投資するとのこと。これまで経営経験と新しい資金で、競争の激しい業界を勝ち抜いて欲しいと思います。

(株)AGSコンサルティング 顧問 小原 靖明 氏



※「The INDEPENDENTS」2025年4月号 - P.11 掲載