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「これからのIPOスタイル」

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株式会社AGSコンサルティング
代表取締役社長 廣渡 嘉秀さん

1967年福岡県生まれ。1990年早稲田大学商学部卒業後、センチュリー監査法人(現新日本監査法人)に入所、国際部(ピートマーウィック)に所属。1994年株式会社AGSコンサルティングに入社。2008年代表取締役社長に就任。2011年2月名古屋事務所を開設。

住所:東京都中央区日本橋室町1-7-1 スルガビル 7F TEL:03-6803-6710
設立:1988年 スタッフ数:157名(公認会計士38名、税理士41名)
事業内容:MS(マネジメント・サービス)、IPO支援、M&A、事業承継 ほか
http://www.agsc.co.jp/

私は31歳という最年少で新日本監査法人のパートナーになりました。IPO監査ができる人間がいなかったからです。当時台頭してきたニュービジネス関係の企業の監査証明にサインをするのは私でした。当社会長の 澤(かんざわ)もIPO監査を中心に行ってきており、新日本監査法人の理事そして監事を務めました。AGSグループはそのような背景もあり、長い間ずっとIPO支援業務に力を入れてきた会計コンサル会社です。IPOコンサル件数の多さだけでなく、こってりと取り組んできたのが特徴です。

平成21年、平成22年度はIPO件数も少なかったが、成熟企業が多くベンチャー企業が少なかった時期です。今年は社数全体も増えていますが、好調な株価水準を受け、ベンチャー企業のIPOが増えています。ベンチャー企業のPERは30倍から50倍が正常な姿です。ベンチャー企業には成長への期待感があります。PERが50倍も2倍に成長すればPERは25倍です。3倍になればPERは10倍台になります。IPOの醍醐味はそこにあります。PERが10倍以下ではIPOする意義がありません。

IPO関係者の状況は大きく変化しています。証券取引所は、ウェルカムで門戸を開いています。証券会社も積極姿勢です。監査法人はIPO獲得営業に力を入れています。ベンチャーキャピタル業界も、サムライインキュベイトやインキュベイトファンドなどのシードマネーを供給するVCに勢いがあります。コンサルティング会社としては、IPOに対するスタンスに変化はありません。今年は昨年と違い市場環境が好転していますが、IPO(準備)の実務は変わりません。審査における提出資料も減ってはいません。ただ、証券会社や取引所のスタンスは前向きになってきているので、IPO実務は楽にはなってはいませんが、準備環境は良くなってきました。

IPO市場のバリュエーションは、PER平均30倍と本来の姿に近づいています。そういう時期が来るのを見計らってIPO準備をすべきです。2、3年前に準備していれば今は絶好のIPOタイミングでした。飲食、介護、創薬・バイオ業界など幅広い業界からのIPO企業が増えています。IPO市場の活況はプラスマイナスはあっても当分続くと思います。

クックパッドやアニコムHDのように、IPO準備過程において実力をつけていく企業もあります。IPO準備は株式相場動向に関係なく行うべきです。これが私たちIPOに長年携わってきた経験からの黄金ルールです。

(2013.4.17名古屋インディペンデンツクラブより)

【特別対談】池山メディカルジャパン 池山 紀之vsAGSコンサルティング小原 靖明
【リソースピープル紹介】「業界トップクラスの上場支援実績」

※全文は「THE INDEPENDENTS」2013年5月号 - p14にてご覧いただけます