当社は、「お別れの会」や「偲ぶ会」の企画運営を行う企業です。昨今は家族葬など小規模なお葬式が増えていますが、一方で最近は法人主催による「お別れの会」や、個人（家族、知人、友人）が主催する「偲ぶ会」が増加しています。私どもはこれらの会を未経験の主催者に代わって会場確保から企画準備、当日の進行を担当いたします。

　家族葬の良いところは、参列者に気を遣うことなく、家族のみでユックリ故人と最後の時間を過ごすことが出来る点です。一方、問題点は、①焼香客が家を訪ねて来るので対応が大変、②故人と親しかった人ほど、「気持ちの整理がつかない」という点です。これを解決する方法が偲ぶ会です。

　なお、コロナ禍で家族葬が増え、今では７割超になりました。それに加えて、今後１５年にわたり、他界する人は増え続けます。つまり、潜在的な偲ぶ会市場は、「隠れた成長産業」なのです。

　当社の前身となる株式会社ファーストページは2000年に婚礼業界で【新郎新婦の誕生体重で作る テディベア】を販売開始、結婚披露宴最終場面で母親への贈呈品としてヒット商品になり、新たな贈呈文化を創りました。

　婚礼事業で築いてきたホテルとのネットワークに強みを持つ当社ですが、組織の信用をベースにした営業スタイルへの転換を図り、信頼を獲得するためにまずはTPM上場を目指しています。そして「家族葬＋偲ぶ会」という新たな文化の普及に力を注いでいきます。

　貴社の「家族葬＋偲ぶ会」を一般化するというビジネスモデルは、婚礼と葬祭と違いはあるものの、グループ会社ファーストページ社において婚礼サロンにおける接客の受託事業で実践されていると思われます。
　またここで社長が　ホテルと密接な営業関係を形成していることが容易に想像できます。
　一方、一般にこの冠婚葬祭いかかわる事業の参入障壁は非常に低いため、今後事業を大きく展開するのであれば、「偲ぶ会」のサービスのパッケージ化、ホテルとの連携のさらなる強化、FC化等をスピードをもって進める必要があると思われます。
　またプレゼンされたTPM上場について言えば、最近はTPM上場を目指す会社も少なくなく、まずは監査法人および Jアドバイザーとの接触を図り、計画的な上場準備が必要となっているのが現状です。

株式会社AGSコンサルティング 顧問　小原 靖明 氏