「中堅企業の成長戦略(後編)」
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株式会社日本アレフ
取締役社長 堀之内 英さん
1984年 慶応義塾高等学校
1993年 慶應義塾大学大学院 物質科学専攻 博士課程
1996年 慶應義塾大学理工学部訪問研究員
1998年 千歳科学技術大学 専任講師(現任)
2001年 有限会社グーテック設立 代表取締役(現任)
2008年 株式会社日本アレフ 取締役社長(現任)
住所:神奈川県横浜市鶴見区駒岡1-28-52
TEL: 045-575-1111 設立:1968年7月 資本金:9,750万円
http://www.nippon-aleph.co.jp/
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日本アレフの経営再建-中国法人では、不明朗な資金流出や会社商標権の問題が発生していたと聞いています
堀之内:私が取締役就任するまで、中国法人の責任者は、全て日本から派遣されていました。日本と異文化の中国では、会社運営する上で数多くの問題が発生していました。しかし、日本から派遣された責任者は、本社に問題が伝わることを恐れ、虚偽の報告をしていました。それによって、間違った判断がなされ、危機管理が全く機能しませんでした。小火が大火事になった段階で、手を打つこととなり、多くの労力と費用が無駄となりました。中国従業員に、不正に登録された会社商標権の問題は、未だ解決されておらず、深刻な問題となっています。
-日本アレフの経営改革はどのように実行されたのですか
堀之内:最初は、部門責任者と改革について話をし、彼らのやる気を辛抱強く待ちました。しかし、やる気のない従業員は面従腹背で、何を言っても無駄でした。3年が経過し、会社の全体像と問題点が自分の中で明確に整理できた時、不退転の思いで経営改革に取組みました。その経緯の中で、管理職が20人自己都合退職したり、身内からも「厳しすぎて、評判が良くないよ」と言われることもありました。経営改革は、まだ道半ばですが、「出来ない理由を述べるだけの体質」から「どのように問題解決するかを考える体質」に変わりつつあります。
-現在の中国でのマネジメント体制を教えてください
堀之内:中国法人の社長は、経営改革断行時に抜擢した、48歳の台湾人です。彼女は、当社台湾工場の1期生で、その時は20歳そこそこの年齢でした。現在のコアメンバーは、現地採用の人で構成されています。日本本社よりも、スピーディーで、優れたマネジメントが実現されています。日本本社で決裁することは何もなく、意思決定を中国法人の社長に全て任せています。
-彼女を中国法人の社長に抜擢した理由は何ですか?
堀之内:愛社精神と改革の熱意が一番で、最も信頼できる人物であると判断したからです。私が最初に会った時、彼女は事務室の片隅で総務雑用をさせられていました。本社に正確な情報を流すので、日本人上司から疎まれていたようです。
彼女が社長就任後、不正に関与していた幹部100人を解雇しました。彼女を社長抜擢時には、周りから「日系企業なのに、何故台湾人をTOPに就けるのですか?会社を潰す気ですか?」と言われましたが、毎年の利益が2倍ずつ伸びました。
-日本人は中国現地での経営には不向きという事でしょうか
堀之内:中国工場には1500人の従業員がいます。日本国内では300名程度の私どもの会社では、部長クラスのマネジメントは各20名です。中国で1000人を束ねるマネジメント能力とは質が違います。日本の大企業クラスにいるような人材が、私どもの社内にいなかっただけです。
-日本アレフの人材戦略について教えて下さい
堀之内:今年は、新卒が過去最高となる8名が入社しました。この若い人たちが育つと改革のスピードがもっと速くなります。以前は大学の教え子たちからも入社を断られ寂しい思いをしました。その教え子も今では一流企業を退社して当社に合流してくれました。近いうちに、プロパー役員も選出できそうです。
※全文は「THE INDEPENDENTS」2010年10月号 - p04-06にてご覧いただけます