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「2012年IPO総括と本年に向けて」

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株式会社AGSコンサルティング
常務取締役 小原 靖明さん

1985年明治大学大学院法学研究科修了。89年当社入社。2000年IPO支援会社ベックワンソリューション設立、代表取締役就任。07年合併に伴い、当社取締役就任。12年3月より現職。

住所:東京都中央区日本橋室町1-7-1 スルガビル 7F TEL:03-6803-6710
設立:1988年 スタッフ数:136名(公認会計士31名、税理士41名)
事業内容:MS(マネジメント・サービス)、IPO支援、M&A、事業承継 ほか
http://www.agsc.co.jp/

12月21日上場予定の地盤ネット、グランディーズを含め、2012年のIPO企業数は48社(前年比11社増)となりました。2009年の19社から、3年連続の増加となり、2013年もより一層の増加が期待されております。そこで、2012年のIPOマーケットの特徴について、以下の3項目に着目してご案内いたします。

(1)初値上昇率
2011年は、初値が公開価格を50%以上上回った会社が37社中6社(16%)に対して、2012年は、48社中17社(35%)と大きく増加しております。また、上昇率が100%を超え、初値を大きく上回った会社は、9社を数えています。

(2)上場時の資金調達
大型の資金調達案件としては、2011年はネクソン(941億円)、2012年は日本航空(6,632億円)の調達金額が特出しています。上記の大型案件を除いた年間の資金調達金額は、平成23年が651億円(1社平均18億円)、平成24年が644億円(1社平均13億円)となっています。

(3)規制の緩和
2012年3月に「中堅中小企業のIPO活性化」をテーマに上場制度の改正が行われ、また、2012年7月にTOKYO AIM市場からTOKYO PRO Marketへの組織変更、更には、2013年1月には、東京証券取引所と大阪証券取引所の合併により日本取引所グループの発足が予定されています。

その他、スマートフォンやタブレットの普及によりゲームやアプリ制作会社の上場9社(前年3社)、バイオ・ゲノムベンチャーの上場3社(前年3社)、東京・愛知・大阪以外に本社を置く会社の上場18社(前年9社)が特徴となっています。

また、一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンター発表の「2012年ベンチャーキャピタル等投資動向調査結果」(2012年10月29日発表)によりますと、2011年のベンチャーキャピタル年間投資金額は1,240億円(前年比108億円増)と3年連続の増加となっております。また、シードベンチャー向けの投資に関しては、投資金額ベースで15.7%(前年比11.3ポイント増)となっており、シード・アーリーステージの企業への投資は44.3%を占めております。

上記のように、リーマン・ショック後の新規上場社数の低迷は底打ち感が鮮明となっており、証券取引所の整備、IT分野の事業環境の拡大、VCからの資金流入と、新規上場に向けての企業環境は大きく改善してきており、今後もより一層の新規上場企業の増加が期待されます。

―大阪・名古屋インデペンデンツクラブのご案内
AGSコンサルティング小原常務には、1月21日名古屋インデペンデンツクラブ・1月22日大阪インデペンデンツクラブにて、事業計画発表会のコメンテータを務めていただきます。

<名古屋インデペンデンツクラブ 詳細(PDF)>
/pdf/event/000078-03.pdf

<大阪インデペンデンツクラブ 詳細(PDF)>
/pdf/event/000079-03.pdf

※全文は「THE INDEPENDENTS」2013年1月号 - p19にてご覧いただけます