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「オフショアでゲーム業界のエンジニア・クリエイター不足を解消する」

株式会社Indigames 代表取締役 野津 幸治 氏
 × 弁護士法人内田・鮫島法律事務所 弁護士 鮫島 正洋 氏


野津: 当社はベトナムを主な拠点としてゲーム開発、CG製作を行うゲーム会社です。国内でのエンジニアやデザイナー不足によるゲーム産業の衰退に危機感を感じ、個人的にも縁があり、エンジニアが豊富にいるベトナムに可能性を見出したことが一番の起業の動機です。また、英語対応含めたオフショア開発に対する苦手意識がある日本企業にとって海外連携の良い例となりたいと考えています。事業としてはweb3領域のゲーム開発事業やゲームエンジン事業、オフショア(海外)CGデザイン受託事業を行なっており、現在の売り上げの中心はオフショアのゲーム開発事業とCGデザイン事業です。

鮫島:貴社は3つの事業を行なっていますが、その製作の全てをベトナムで行っているのですか。

野津:日本とベトナムの両方に拠点がありベトナムにも日本人スタッフが常駐しており常に連携し合っているのですが、製作の主な部分は現地のスタッフが行なっています。当社のように海外で主な製作を行う日本企業はそれほど多くないのが現状です。

鮫島:これまでは海外連携が苦手な企業でもコストの高い日本人エンジニアで製作することができましたが、人材自体が不足している現状ではオフショアの需要が今までになく高まっています。その中で貴社がオフショアを支援・コンサルするというニーズもありそうですね。他のオフショアを行っている企業と比較して貴社の強みとなる部分はどこですか。

野津:多くの経営層はオフショア活用に前向きな姿勢なのですが、現場のディレクターや製作者が英語で正確に作りたいものを伝えるという点でオフショアを受け入れ難くなっていることが現状です。しかし、当社は現場でプロジェクトマネジメントするベトナム人スタッフが日本語でのやりとりが可能であるということが一番の強みです。

 

鮫島:今後日本の人口減少とともに国内の人材不足も加速していき、大手の企業がオフショアを買収するモティベーションは高まっています。ただ、単にオフショアを買収しても、コミュニケーションが取れず上手くいかないというケースがあると思います。

野津:その点に関して当社は現地で日本人がオペレーションしていて日本語でマネジメントをすることができていることが非常に魅力的であると考えています。また、この点が当社の競争力であり、仮にM&Aの可能性があるならば、その際における付加価値となると考えます。

鮫島:ところで貴社の独自のゲーム事業としてはどのような展開を考えていますか。

野津:当社はweb3領域のブロックチェーンを活用したゲームに関してはトップを走りたいと考えています。数年前に世界を席巻したブロックチェーンゲームの震源地であるベトナムでは、ブロックチェーンゲームの開発経験を持つエンジニアが多くweb3領域において非常に有利となります。また、メタバースでの企業ブランディングやマーケティングの事業開発にも力を入れたいと考えています。これまで企業用のゲーム開発や街づくりゲーム開発の経験・ノウハウが豊富にあるので、メタバース上で企業が集客するための企画提案や製作に関しても他と差別化することができると考えております。 

 

鮫島:オフショアによるプログラミングの他、独自のゲームの製作ノウハウを持つ貴社は、他のベンダーと比較しても卓越した競争力を保有されていることが実感できました。追い風は一層強くなると思います、頑張ってください。


―「THE INDEPENDENTS」2024年2月号 P.12より

※冊子掲載時点での情報です
 
 

 
  <話し手>
株式会社Indigames  代表取締役 野津 幸治 氏
(→ イベント登壇情報

生年月日:1968年11月10日 出身高校:熊本高校
島根県産まれ熊本育ち。一橋大学経済学部卒業後、
株式会社リクルート、ゲームベンチャーを経て、
1999年11月株式会社インディソフトウェアを企業。
2012年事業売却し、2014年から2017年までベトナムハノイに駐在、
2018年12月 株式会社Indigames を創業し、現在に至る。


株式会社Indigames
設 立 :2018年12月5日
所在地 :東京都渋谷区松濤2-5-19
資本金 :85,500千円
事業内容:ゲーム開発配信・ゲームエンジン開発・CGデザイン製作

 



   <聞き手>
弁護士法人内田・鮫島法律事務所 弁護士 鮫島 正洋 氏
1963年1月8日生。神奈川県立横浜翠嵐高校卒業。
1985年3月東京工業大学金属工学科卒業。
1985年4月藤倉電線(株)(現・フジクラ)入社〜電線材料の開発等に従事。
1991年11月弁理士試験合格。1992年3月日本アイ・ビー・エム(株)〜知的財産マネジメントに従事。
1996年11月司法試験合格。1999年4月弁護士登録(51期)。
2004年7月内田・鮫島法律事務所開設〜現在に至る。

 

株式会社Indigames

住所
東京都渋谷区松濤2-5-19
代表者
代表者 野津幸治
設立
2018年12月5日
資本金
85,500千円
従業員数
事業内容
ゲーム開発配信・ゲームエンジン開発・CGデザイン製作
URL
https://indigames.net/ja