「シミックのビジネスモデルの変化 ～Healthcare Revolutionの実現を目指して」

シミックホールディングス株式会社　CEOオフィス External Innovation 担当部長　久野 孝稔 氏
　×　弁護士法人内田・鮫島法律事務所　弁護士 鮫島 正洋 氏

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鮫島：CRO（医薬品開発支援）の先駆者であるシミックは、創業者である中村和男CEO自らの経験を活かして、スタートアップ支援のインフラ構築に取り組んでおられると伺っております。

久野： 2021年コロナによって医療環境は大きく変わり、私どもは個人や自治体に新たなエコシステムを用いたソリューションを提供しています。そして2023年4月からは「Healthcare Revolution3.0」と名付け、個人の健康維持・増進に貢献するビジネスの創出や新たなプラットフォーム化を目指すようになりました。

鮫島：スタートアップとの資本業務提携も始め、難病・希少疾患プラットフォームを開発するノックオンザドア株式会社をグループ化しました。

久野：同社はアプリを通じて正しい発作の記録を、医師等へ短時間で伝達し、てんかん診療時の患者・医師間の診療ギャップを解決するシステムを運営しています。

鮫島：2023年10月には株式会社オケイオスを子会社化し、ヘルスケア分野・医療分野の健康統合アプリと地域情報プラットフォーム化に取り組み始めています。

久野：医療や介護のビッグデータとシミックのノウハウを活用した新規事業創出を目指しています。自社のヘルスケアコミュニケーションチャネル「harmo」を通じて「服薬情報」や「ワクチン接種情報」を個人そして自治体に提供していき、PHVC（Personal Health Value Creator）というビジネスモデルを進化させたいと思います。

鮫島：ところで久野さんは今年4月からシミックにジョインされるまでの経歴がとてもユニークですね。

久野：まずは地域活性化に貢献したいと思い茨城県庁に入庁しました。そこでスタートアップ産業政策に関わるようになりCYBERDYNE社へ転職し全国に営業しました。その後、武田薬品工業に転職し「湘南ヘルスイノベーションパーク（iPark）」で創薬エコシステムを立ち上げ、更にノバルティスファーマへ転職しグローバルヒジネスを経験しました。現在は慶應義塾大学大学院の特任教員も拝命しております。シミックは中村和男CEOのビジョンに惚れ、新規事業創出を担当しております。

鮫島：スタートアップの数が増え、スタートアップ同士のコラボが必要となる時代、スタートアップから上場企業に成長したシミックのような力と実績のある企業と、久野さんのようにスタートアップ経験豊富な経営アドバイザーがこれをリードする展開に大いに期待いたします。

―「THE INDEPENDENTS」2024年1月号 P.12より

※冊子掲載時点での情報です