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「エンジェル税制認定投資事業組合」

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【國本 行彦】
1960年8月21日生。
東京都立志村高校卒業。
1984年早稲田大学法学部卒業後、日本合同ファイナンス(現・JAFCO)入社。
2006年1月5日(株)インディペンデンツ(現(株)Kips)設立、代表取締役就任。
2015年11月9日 特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ 代表理事就任(現理事)
2020年6月 (株)ラクス社外取締役就任

 経済産業省は、民間のプロの目利きであり、かつ専門的知識や経験を活用して投資先企業の成長を支援していくベンチャーファンドを認定する事でエンジェル税制活用を促進しています。私どもが運営する認定投資事業有限責任組合「The Independents Angel 2号(IA2)」は2022年度に5社で金額60百万円のエンジェル税制対象企業へ出資しました。出資件数全体8件に対して62%、投資金額171百万円に対しては35%です。㈱Kipsの2022年12月期は投資先(株)triplaのIPOを含むエグジットが4件あり、売上高は161百万円(前期比92.7%増)となりましたが、投資損失引当金▲50百万円等により当期純利益は▲61百万円でした。

 2022年のインデペンデンツクラブ事業計画発表社数108社に対して、設立5年未満は56社、設立5~10年未満は27社と合計83社(76%)がエンジェル税制対象企業となります。ベンチャー企業への個人出資を応援するエンジェル税制は、優遇措置Aは設立5年未満等の条件を満たせば総所得金額からの控除、優遇措置Bは設立10年未満等の条件を満たせば株式譲渡益からの控除等がされます。運用する投資事業組合が633百万円と小規模な㈱Kipsとしては、エンジェル税制を活用しながら個人投資家と一緒にシード・アーリーステージへの出資を増やしていきたいと考えています。

■ エンジェル税制の仕組み(中小企業庁HPより)



※「THE INDEPENDENTS」2023年3月号 - p13より