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「衛星データとAIで、世界の農業と環境の課題を解決する」

 


【代表取締役 坪井 俊輔 氏 略歴】
生年月日:1994年10月8日
出身高校:鎌倉学園高校
2014年3月横浜国立大学理工学部入学。
2016年6月株式会社うちゅう設立、代表取締役就任。
2017年4月一般社団法人DMMアカデミー採択。
2018年6月当社設立、代表取締役就任。

【サグリ株式会社】
【設立】 2018年6月8日
【資本金】174百万円(準備金含む)
【所在地】兵庫県丹波市氷上町常楽725-1
【役 員】(代)坪井俊輔、益田周、田中貴
【事業内容】衛星データ解析および機械学習による事業創出

<起業家インタビュー>

「衛星データとAIで、世界の農業と環境の課題を解決する」


■衛星データとAIが農地状況を予測

私どもは衛星データとAI技術・区画技術を活用したデータプラットフォームを開発し、各自治体や行政と連携しながら農業分野に提供しています。小型衛星の科学的利用が進む中、私たちは衛星データの反射値をAIの技術を用いて農業予測に活用しています。

■農地の自動ポリゴン技術(特許第7053083号)

2019年4月にオープンデータとして提供され始めた農林水産省の国内農地の区画情報(筆ポリゴン)をAIの画像認識技術による自動化を行うことで、世界中の農地のポリゴン化を目指しています。私どもは環境省「環境スタートアップ事業構想賞」を2022年に受賞いたしました。農地のポリゴンは、スマート農業によりデジタル化されるあらゆるデータを保持するプラットフォームとして期待されています。

■農地状況把握アプリ「ACTABA」

耕作農地か放棄農地かを判別できるアプリ「ACTABA(アクタバ)」を開発、既に国内70自治体に納入しています。作付け調査効率化アプリ「デタバ」は、作付け判定の記録・データ管理行いながら衛星データで何の作物が育っているかわかるアプリケーションサービスです。農地面積あたりのサブスクモデル+従量課金モデルで1市町村あたり60万円~325万円の収益があり黒字経営を達成できました。

■農業の新しいビジネスモデル

衛星データによる土壌分析によって農家が肥料を削減でき、温室効果ガスが削減され脱炭素に貢献する、農家の経費にも地球にもやさしい農業が実現できます。脱炭素はカーボンクレジットという新たな収入を農家にもたらす事が可能です。私どもも自治体向けビジネスから農業従事者向けに営農データやカーボンクレジットの販売管理に挑戦していきます。

■世界中の農地情報を可視化する

衛星データは広域かつ均質的に地上のデータが取れる、つまり越境性があり全世界を対象としたビジネスが展開できます。現在はインド(バンガロール)とタイに拠点を設立し、海外の政府と連携してデジタル農業地図を作成しています。今後は農地の生育・土壌状態を営農情報として見える化し、農家の与信情報をマイクロファインナンスへ活用していきます。

■発展途上国の農業課題を最先端のテクノロジーで解決する

世界の人口の1/3は農業に従事しておりその多くは貧困層です。私は2016年8月にNPO法人エドテック・グローバル(EDUTECH GLOBAL)で訪問したルワンダ・キガリで“途上国の子どもたちが農業労働している環境をなんとかしたい”と強く思いました。その後、2018年12月NPO法人クロスフィールズ(CROSS FIELDS)の留職プログラムに参加しインド・ベンガルールに渡航。その時に見た農業現場の課題から、衛星データによる農業データをマイクロファイナンスに活用できないかと考えました。帰国後、当社CEOの田中貴(現岐阜大学 准教授)と出会い、AIによる衛星画像解析から土壌特性推定に成功しました。農業をベースとした新しい事業を創出、⼈類と地球の共存を実現していきます。

interviewed by kips 2022.12.8

※「THE INDEPENDENTS」2023年2月号 - p2-3より

サグリ株式会社

住所
兵庫県丹波市氷上町常楽725-1
代表者
代表取締役CEO 坪井俊輔
設立
2018年6月14日
資本金
174百万円(準備金含)
従業員数
6名
事業内容
衛星データ解析及び機械学習による事業創出
URL
https://sagri.tokyo/