「札幌証券取引所」

■ 札幌証券取引所の特色

札幌証券取引所は、東京以北で唯一存在する、戦後に新設された取引所で、70年余にわたり直接金融市場として、また北海道の産業振興と経済発展を支えるインフラの一つとして、中央市場上場への助走路役を担うべく、地域に根差して事業展開を図ってきました。 そのような中、北海道の上場企業数は、50社余りと全国都道府県別では、比較的上位にある一方、全株式会社数の割合で比較すると、下位に位置しているほか、個人の株式等有価証券保有率においても、同様に低位にあります。

そのため、株式上場を、企業成長のツールとするほか、地域経済の発展に大きく寄与するものと位置付け、IPOを学ぶ”札証成長塾“や道内各地でのIPOセミナーなどを開催しIPO機運醸成の活動に取り組んでいるほか、証券投資においても、”貯蓄から資産形成へ“という政府の掲げるスローガンのもと、資産形成セミナーなどの開催にも取り組んでいます。

これら活動は、地域経済の活性化、証券リテラシーの普及向上といった目標を共有する行政機関、証券関係機関、地元金融機関、監査法人等IPO専門家集団など幅広い機関からの連携協力が礎となっています。

なお、コロナ禍にあってリアルからオンラインに頼らざるを得なくなっていますが、変わらぬ協力関係が続いています。

■ 今後の展望

北海道では、2030年の北海道新幹線札幌開業、2030年冬季五輪大会の札幌開催誘致といった具体的レコードが存在するほか、道内に豊富に存在する観光資源＆農水産資源＆再エネ資源など、その資源の活用による様々な経済活動が期待されています。さらに、働き方改革やDX展開により、地方に目が向けられています。そのような中、道内企業のIPOは近年のコロナ禍にあって伸び悩みが見られますが、IPO機運は依然として高く、今後に期待できます。

札幌証券取引所は、このような企業支援や投資環境整備も含め、ローカル企業からのステップアップを支える地域の経済インフラとして、今後も地域に目を向け根差して、活動を展開していきます。



※2020年2月号掲載時点での情報です