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「IPO記念講演 株式会社アスタリスク 鈴木 規之 氏 」

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【鈴木 規之 氏 略歴】
1972年京都市生まれ。滋賀県立東大津高校卒業。大阪大学大学院修士課程(位相幾何学専攻)修了後、東レ㈱入社。アパレル企業へのコンピュータシステム企画・営業や生産管理システムの企画・開発、販売システムのプロジェクトリーダーに従事。2006年当社設立、代表取締役就任。

【(株)アスタリスク】



<特別講演>

2021年11月1日 東京21cクラブ


スマホに装着 AsReaderⓇで業務の大幅効率化を実現する


皆様こんばんは。かつて、新丸ビルのこの場所でプレゼンさせていただき、それがきっかけとなり投資をいただきました。その後、切磋琢磨し、近年、セルフレジについてファーストリテイリング社との特許係争もございましたが、本年2月にセルフレジ関連の特許を(株)NIPに譲渡することで事業拡大に専念した結果、この9月30日に(株)アスタリスクをマザーズ市場に上場を果たすことが出来ました(証券コード:6522)。心から御礼申し上げます。

当社は、人や情報、あらゆる物を認識する技術を「モノ認識」と呼び、画像認識、バーコード、RFID、センサー、AIなどの技術を駆使した「モノ認識」と、スマートデバイス等の「モバイル」とをセットで活用することで、多種多様な業態で、DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現をサポートします。

創業以来、iPhoneやAndroid等のスマートフォンに装着して使用するハードウエア「AsReader®」事業が大幅に伸びています。「AsReader®」は上部にiPhoneやAndroidを装着するGUN-Type、本体に装着するDOCK-Typeがあり、バーコードやQRコードを読み取るバーコードリーダーや、RFタグを電波で読み取るRFIDリーダーライターとして活用いただけます。対象商品のひとつひとつに取り付けられているRFタグを一括でよみとるRFIDは箱を開けなくても中身が読み取れ、たとえ複数商品が同じ箱に入っていても一括読み取りが可能です。

使用用途は、流通や小売業界のPOSレジや発注業務、在庫管理、運送業界での配送管理、検品、医療業界での照合作業、製造業界における在庫管理、新車搬入管理、生産ラインの点検、部品の調達から廃棄追跡など、幅広くお使いいただいています。「AsReader®」の利用により、作業される方の負担が大幅に軽減されます。スマホ一体型のRFIDリーダーライターは現在当社のみ製造しています。

当社は、技術やビジネスモデルで特許が取れそうだと確信したら、すぐに申請する戦略を取っています。取得済みの特許は6件、出願中は20件に上ります。

売上ですが、全体の8割を占めるAsReader事業とシステムインテグレーション事業で構成され、2021年8月期の売上は約18億円になっています。バーコード、RFID、自動販売機業界に特化したIrDA事業に加え、保守やアプリライセンスで構成されています。

AsReader®は、MFi(エムエフアイ)と呼ばれるAppleのiPhoneやiPod向けにサードパーティが製造した周辺機器(アクセサリ)として認定を受け、機器に応じて必要な各免許は取得しております。スマホに装着するAsReader®を業務に取り入れるメリットは、一般的なハンディターミナルは、専用機として開発されることが多く、修理も高額になりがちですが、スマートフォンは物流量も多く、修理できるところもユーザーのすぐお近くにあることです。



GUN-TypeやDOCK-Typeでの業務効率化以外に、倉庫の上段にある商品を、下から手軽に読み取れる「世界初伸縮タイプのRFIDリーダーライター」や、夜間などの自動棚卸を可能にする、倉庫の棚間を自動で動くRFIDアンテナです。最新のビジネスモデルは、店舗に入ったお客様を入口で画像認識して追跡。人と会計データを紐づけすることで自動精算ができるものです。特許を申請中です。 おかげさまで上場することができました。引き続きお客様の業務効率化を図るアイデアを出し続け、具現化していきます。

※「THE INDEPENDENTS」2021年12月号より
※冊子掲載時点での情報です