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「遠隔操作型子育てロボット「ChiCaRo」」

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【奥 温子 氏 略歴】
生年月日:1993年4月10日
出身高校:沖縄県立開邦高校
広島大学卒業後、Webマーケティング業界でマーケティング経験を積み、「子育てをテクノロジーの力でもっとよくしていきたい」という創業者 山内の理念に共感し同社に入社。2021年代表取締役に就任。

【(株)ChiCaRo 】
【設 立】2017年4月19日
【所在地】東京都調布市調布ケ丘1-5-1 国立大学法人電気通信大学内
【資本金】1,000千円
【株 主】経営陣ほか)
【役 員】(代会)山内直子、(代社)奥温子、中村聰
【事業内容】遠隔育児支援ロボットの開発
【売上高】78,656千円(2021年3月期)
【従業員】8名


遠隔操作型子育てロボット「ChiCaRo」


■ワンオペ育児を変え、新しい家族のカタチを作る

当社の子育てロッボット「ChiCaRo」は、ビデオチャット・遠隔操作で遠くにいる祖父母や保育士と一緒に子育てが可能であり、乳幼児が使っても壊れない安心安全設計が特徴です。日本の子育て世帯の約9割がワンオペ育児になっており、社会問題になっています。「ChiCaRo」の利用により核家族化の問題を乗り越え、一緒に子育てできるリモート大家族作りのお手伝いを考えています。



■NEDO、産学との共同研究開発

当社主席研究員であり、電気通信大学特任助教授である阿部香澄自身の想いから発明したロボットを、代表取締役会長でありIT企業経営に関わってきた山内直子が深く共感し、二人でアナログ重視だった日本の子育てを改革するために創業しました。

2019年からNEDOの研究開発事業を受託し、大阪大学、電気通信大学と共同研究を進め、子どもとの遊びや対話から成長データを蓄積し、AIによる子育てアドバイスを、家族毎にカスタマイズし提供することを目指し、研究開発をしています。 電気通信大学と共同研究による遠隔子育てに重要な機能や、子どもの特徴を理解したAIによる遊び提案など5つの特許の独占使用権と、発達支援システムに関する特許を出願中です。当社の事業は、東京都と特許庁による「IPAS2021プログラム」に採択され、「BABAY TECH AWAD JAPAN 2021 リサーチ・研究部門」の優秀賞も獲得しました。

■ 子育てスタイルの変革を目指す

「ChiCaRo」はPoC検証も済み、意匠権を出願し、2022年より本格販売予定です。販売ターゲットは一般家庭および祖父母で、収益モデルは販売と月額制を予定しています。マンション型介護施設を通じた祖父母へのアプローチ、子供向け保険代理店、ベビーシッターサービス運営会社等とのコラボも検討中です。子供の成長状態がデータ化されていくことで、発達障害の早期発見にも繋げていきます。2025年を目標に、オンラインを活用した保育・シッティングサービスを拡充していき、そしてデータやAIを活用したスマート育児モデルの構築を目指していきます。

■ライセンス販売・SaaS型サービスも展開

世界の市場は、セキュリティ全般で約13兆円、データ・情報セキュリティ市場だけでも3兆円が見込まれる巨大市場です。我々は「暗号化プラグイン」というニッチ市場を狙っており、設立翌年の2021年度は、システム販売で約2600万円の実績を上げました。

BtoB向けのシステム受注が中心で、製造業、電力系企業などの生産管理システム、農業関連システム、現場管理システムなどでご利用いただいています。保守費用に含めて暗号化システムの月額費用をいただいてきましたが、ライセンス販売も引き合いがあり、2023年からはSaaS型のサービスを開始し、利便性を高めた形で提供していきます。今後、社内SEを増員し、売上拡大と認知度向上をはかっていきます。

※2021年12月号掲載時点での情報です