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「「AI対話」ロボットで、高齢者の日常を見守る」

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【福地 三則 氏 略歴】
生年月日:1952年5月10日
出身高校:和歌山県立田辺高校
早稲田大学卒業後、大手旅行会社、塾講師を経て、コンピュータ用教育エデュテイメントソフトの開発を始める。1995年(株)CAIメディア共同開発(現(株)CAIメディア)設立し、代表取締役に就任。同社からコミュニケーションロボットの企画・開発・製造・販売等に関する業務を移管し、2018年に当社を創業。

【ロボ・スタディ(株)】
【設 立】2018年10月15日
【所在地】東京都渋谷区神南1-12-14 渋谷宮田ビル817号
【資本金】10,057千円
【株 主】経営陣、従業員ほか
【役 員】(代)福地三則、宮本和典、中原隆志、勝又健 (社外監)甲山員司
【事業内容】高齢者・独居者用AI見守り対話ロボットの開発
【売上高】3,159千円(2021年10月期 予想)
【従業員】2名


「AI対話」ロボットで、高齢者の日常を見守る


■ワンオペ育児を変え、新しい家族のカタチを作る

当社の子育てロッボット「ChiCaRo」は、ビデオチャット・遠隔操作で遠くにいる祖父母や保育士と一緒に子育てが可能であり、乳幼児が使っても壊れない安心安全設計が特徴です。日本の子育て世帯の約9割がワンオペ育児になっており、社会問題になっています。「ChiCaRo」の利用により核家族化の問題を乗り越え、一緒に子育てできるリモート大家族作りのお手伝いを考えています。



■音声情報をAIが解析し、アラートを出す

当社代表の福地は、1995年に日本初の英会話ロボット「チャーピーチョコレート」の製造・販売を行う(株)CAIメディアを立ち上げ、音声認識やAIによるデータ解析技術の知見を蓄えてきました。2020年11月に(株)CAIメディアを退任し、コミュニケーションロボットの需要を見据えて、当社の代表に就任しました。今回、発売を開始した「見守りAI対話」ロボットは、音声認識AIが搭載され、利用者とロボットの対話内容が録音、分析され、応答がよりスムーズになっていきます。

 室内の生活音が聞こえない等、無音状態が30分以上続く場合や、利用者自身が体調異変を感じロボットの頭に手を13秒のせることで、アラート連絡が家族や管理者に発信されます。ロボットの大きさは20センチほどで、「化粧をしていない素顔は見られたくない」という利用者の要望を取り入れ、カメラはあえて付けていません。  Line連携もしており、Lineのテキストメッセージは、「見守りAI対話」ロボットから、音声で利用者に伝えられます。

■データ連携やテキスト変換にも優れている

内臓AIエンジンは独自開発で、「AI・データサイエンス」「セキュリティ」の専門家である阪南大学松田教授がプログラムを制作し、基板と組み込み技術は、広島で技術系教材開発のアドウィン社が担っています。

見守り機能以外に、ロボットがインタビュワーになり、文字起こしを自動で行ってくれるサービスも開始しています。データを出版社に送ることで、自動で製本まで出来るシステムが2020年のグッドデザイン賞を受賞しました。 2021年9月から約1か月間購入型クラウドファンディングで1台53,940円(税込み)で販売しました。機能追加やバージョンアップに課金し、レンタルやサブスクリプションの形も作っていきます。

■BtoB向けAI対話システム販売や業務提携で売上拡大

BtoB市場向けにAI見守り、対話システムのモジュール、ブログラム、システムを各社に提供することで、売り先や業務提携先を増やし、IoT機器やヘルスウオッチとの連携も予定しています。

ロボットのメイン基板には、市販品の小型コンピューター「ラズベリーパイ」を使っており1台から受注生産が可能です。現在介護士協会、ドラッグストア本部、健康器具販売会社、コンビニチェック本部、土木関係からも引き合いがあります。「誰も孤独にさせない、誰も孤独死させない」を目指し、社会に役立つ製品開発を行っていきます。

※2021年12月号掲載時点での情報です