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「開会の辞 長岡市長 磯田 達伸氏 」

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<特別レポート>

2021年10月21日 長岡インデペンデンツクラブ



本日は、インデペンデンツクラブが長岡での開催第2回目ということで、全国各地から多くの皆様、関係者や長岡大学名誉教授の原田誠司先生にもご参加いただき、厚く御礼申し上げます。

また、鮫島代表弁護士、イノベーション・エンジン株式会社の雨宮様にはコメンテーターとして参加いただいております。皆様から忌憚のないご意見をいただきながら、長岡発のベンチャーが大きく育つことを心から期待しております。 長岡は、それほど大きくないまちですが、私の考えでは、むしろスモールスケールでやることがベンチャー育成の大きな力になっていくと思っています。市内には4大学1高専(※1)があり、研究者が大勢いて、優秀な学生をはじめ、多くの人材を輩出する長岡の環境が、まさにNaDeC構想(※2)という形で具体化して動いております。

この3年間で12件の学生起業家、ベンチャーが生まれております。これからプレゼンを行っていただくわけですが、本会の開始前に昨日放送された「クローズアップ現代」が話題に上がり、『「ものづくり×AI」で次世代をリード 若き起業家たちの挑戦』というテーマの中で、長岡市も紹介され、産学連携のコーディネートを担当する市職員が高い評価を受けたことを大変嬉しく思いました。

また、同番組の中で、本日発表予定の(株)IntergrAIが特集されていました。私も取材を受けた時に、「長岡は小さいまちではあるけれど、凝縮された人材と技術の宝庫である。そういうところからこそ、新しい起業、創業、ベンチャーが出ないと日本という国はこれから成長の芽が無くなるのではないか」と、大きなことを言いましたが、これは本心であります。

現在、総選挙に向け「成長と分配」が争点になっていますが、この30年間、日本経済は低迷を続けています。これから産業を育てないといけない状況の中、ぜひ、長岡から新しい日本の産業の芽を育てていき、エコシステムを創っていきたいと思っています。 

駅前の再開発事業により、長岡の人材育成と産業振興の拠点となる「米百俵プレイス ミライエ長岡」が2年後にオープンします。これまで育んできたNaDeC構想をそこで大きく花開いていく形にしていきます。その前身として、長岡インデペンデンツクラブ開催の中から大きな評価を得て、巣立っていく企業が生まれることを心から願っています。関係者の皆様からのご協力とご指導をいただきながら、行政としても長岡の産業界と二人三脚で、その取り組みを支援していきたいと考えています。そして、4大学1高専との連携をさらに強めていきながら、長岡全体の産業を盛り上げていきます。 ぜひ、長岡の起業エコシステムの構築に皆さんからご協力を賜りますようお願い申し上げまして、私からの開会の挨拶といたします。

※1長岡技術科学大学、長岡造形大学、長岡大学、長岡崇徳大学、長岡工業高等専門学校
※2人材育成や産業振興を産学官金で支援する市内4大学1高専と長岡商工会議所、長岡市による新たな連携の形

※「THE INDEPENDENTS」2021年12月号より
※冊子掲載時点での情報です