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「工場ライン作業を自動化する小型で低コストなロボットシステム」

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【樋口 翔太 氏 略歴】
生年月日:1997年7月6日
出身高校:長岡工業高等専門学校
筑波大学大学院所属。小学生のときにロボット開発を始め、2017年にはRoboCup世界大会優勝、Asia-Pacific大会優勝を果たす。孫正義育英財団3期生。高専機構理事長賞受賞等。


【Closer】
【設 立】準備中
【所在地】茨城県つくば市天王台1-1-1産学リエゾン共同研究センター棟202
【資本金】-
【役 員】(代)樋口翔太
【事業内容】ロボティクス・AI技術を活用したシステムの研究開発販売
【従業員】10名


工場ライン作業を自動化する小型で低コストなロボットシステム


■食品や流通工場内のロボティクス化を図る

日本では少子高齢化が進み労働力不足が叫ばれる一方で、自動化が進まない産業では労働力不足が課題となっており、単純な作業や大変な作業には人材が集まりにくくなっています。私たち「Closer」はこのような課題をロボットにより自動化することで、解決を目指します。
私たちは、多品種少量、製品が短周期で変わる現場、中小規模の工場が多く大規模自動化設備を入れにくい食品や物流業界の工場をターゲットにしています。工場ラインの自動化の中でも、特にピックアンドプレースに絞り、ハードウエアを同規格化、最適化することで短期間・小工数で自動化を実現するロボットシステムを開発しています。また、従来自動化ロボット導入に必要なコストの実に半分以上を占めるインテグレーション費用削減を図るため、ロボットの動作生成を短期間で行えるソフトウエアも合わせて開発し、顧客に提供します。




■制御システム等で特許を出願中

当社の技術は「制御システム、駆動装置、入力装置および制御プログラム」(特願:2021-104772)として特許出願中です。私たちが開発するロボットシステムには、ロボティクス技術、画像処理技術、UI/UXなど、ソフト・ハード共に内製し、垂直統合できている点に強みがあります。また、複雑な動作対応、製造能力、安定性向上にも優れ、何よりも導入が簡単です。

■見込み客の開拓と売り先の拡大を図る

当社は明治食品のアクセラレータープログラムにも採択され、工場でのテスト導入を終え本格導入準備中です。事業立ち上げと同時に法人を設立し、事業体の形を整えていきます。ビジネスモデルは、月額25万円+カスタム初期費用です。
私は高専時代、野菜の収穫ロボットの研究を行っていましたが、農家の方から「農業は肉体的な負荷の大きい重労働」「後継者不足」と聞き、様々な社会問題をロボットで解決できないか、という強い思いを抱き、Closerを設立しました。現在、開発を担っているのは筑波大学生、国立台北科技大学生そして長岡高専生ですが、副代表の杉江は食品業界における実務経験、ファイナンス経験が豊富で、経営企画、海外事業展開にも精通しています。プロの意見を取り入れながら、事業を着実に伸ばしていきます。

※2021年12月号掲載時点での情報です