「学食で地元大学生と企業をつなぐ「モグジョブ」」

＜起業家インタビュー＞

学食で地元大学生と企業をつなぐ「モグジョブ」

■マッチング企業と学生の交流により応募・採用へとつなげる

地方都市では、120社の企業が参加した合同企業説明会に、来場した学生が100人だった、などという話は多くあり、地方にとって新卒採用は大きな課題です。そこで当社は、大学生のスキマ時間であるランチタイムに、学食で無料ランチを提供し、企業の若手社員や経営者と交流しながら、働く社会人のリアルな声が聞ける「モグジョブ」サービスを提供しています。求人募集に学生の応募がこない、ナビサイトでは大手企業が目立ってしまうなどの悩みを持つ企業と、社名ではなく「学生が気になったテーマ」により、両者のマッチングを行っています。マッチング要素にはテーマのほかに、学生の興味関心や志向性も入れ、相性の良い企業と学生との出会いを創出します。

■地域の商工会議所や金融機関と連携

モグジョブは、この2年半で、開催エリア15、開催大学44大学、マッチング学生数は1,250人、エントリー数は3,500件を突破しました。当社は、地域の商工会議所や地域の信用金庫などと連携し、それぞれの団体の登録企業を中心にご利用いただいています。
登録費用は年額0円/3万円/8万円と、利用できる学生へのアプローチツールよる3つのプランがある他、モグジョブへの参加費用として基本料金5,000円＋1,000円/人と人数に応じた費用を頂戴しています。また、オプションとして、マッチング学生の学部・学科、学年などを指定できる仕組みもあります。

■コンサルティングにより交流の質の向上

コロナの影響もあり、当面はオンラインモグジョブを強化していきます。従来は大学ごとの開催でしたが、直近では福岡県の15大学参加による合同開催や、愛知県の理系複数大学の学生参加によるオンラインモグジョブになっています。授業期間中に加え、長期休暇中にも開催していきます。
さらに、無料の食事提供にかわり、デジタルギフトも導入開始をしました。面談後のフィードバックを添えられる企業による学生スカウト機能も追加した結果、モグジョブの後にインターンシップや事業場見学など、継続して企業と交流するステップアップ率は「48.6%」となりました。
学生とのコミュニケーションの仕方やリクルーティングについて企業向けのコンサルティングも強化し、交流の質的向上を図りながら、地域発展や大学のキャリア教育に寄与していきます。

※2021年9月号掲載時点での情報です