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「生徒の力を伸ばすために必要な指標を数値化する +データで、個別最適化された教育を実現」

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【浜野 裕希氏 略歴】
生年月日:1986年2月9日
出身高校:関西学院高等部
関西学院大学文学部(総合心理学専攻)卒。大学1回生から中学受験塾の浜学園で、受け持つコースで合格者数日本一を達成、全生徒アンケートで最上位評価を獲得。ヘッドハンティングを受けて大阪桐蔭高等学校、四谷学院等で指導。 2012年6月株式会社トワール設立、代表取締役就任。


【(株)トワール】
【設 立】2012年6月14日
【所在地】大阪市北区角田町1-12
【資本金】62,385千円
【株 主】浜野裕希、VC、個人投資家
【役 員】(代)浜野裕希
【事業内容】教育検査事業
【売上高】16,300千円
(2021年5月期)
【従業員】18名


<起業家インタビュー>

生徒の力を伸ばすために必要な指標を数値化する +データで、個別最適化された教育を実現


■NOCCデータで効果的な指導ができる

教員は指導を自分の直感や経験値を元に行っていたため、先生によって方針が違ったり、生徒に合っていなかったりしました。そこで当社は、塾や学校の教員が、児童/生徒に効果的な働きかけが出来るよう、「NOCC(ノック)教育検査」を2018年の10月にリリースしました。「NOCC」を使うことで、個人に合った褒め方、叱り方、課題の与え方などが、客観的なデータから分かるようになります。
「NOCC教育検査」は、問題数100~120問、所要時間約20分の検査(基本)で、児童/生徒は、QRコードの読み取り、Web上で設問に答えることで、IQ(認知特性結果)やEQ(非認知特性結果)、学習への動機付け、満足度、ストレスなどが測定されます。心理学のアプローチを取り入れ、例えば、外向性、協調性5つの性格に分類され、家庭環境も可視化されます。保護者や先生にも設問に答えていただくことで、認識の合致やズレについて確認できるようになっています。
結果は検査後すぐにWebで確認でき、誰が退塾の可能性が高いか、誰に優先的にアプローチすべきか、どのようなアプローチをすべきかなどが分かることで、個別最適化された教育を可能にします。



■ビッグデータ分析で合否判定総合精度を上げる

「どの学校を受験するか」といった人生の大事な選択の場面で、毎年160万人もの児童/生徒が入試の合否判定結果(例D判定なので合格率は40%など)を元に進路選択をしています。しかし、統計学的には確からしさは実は58%であることはあまり知られていません。当社は174教育機関の6万人のデータを持っており、これらのインサイトデータ(性格特性や価値観など)と成績データを機械学習させることで、合否予測を87%まで大幅に向上させることができました。これにより、毎年46万人の人生が変わる可能性があります。
これら一連の仕組みについて現在特許を申請中です。

■成長市場で売り上げ拡大を目指す

今までになかったサービスのため、まずは無料導入から始まり、有料導入に移行してきます。移行率は73.9%と非常に高く、今後一気に有料導入が加速していくことが考えられます。更には、国内のみならず新興国や発展途上国では教育熱やEdtech(教育Xテクノロージ)ニーズも高まっています。教育に特化したHRM市場規模は1200-6000億円(日本)であり、当社はファーストペンギンとして、日本において360-1800億円まで伸ばしていくことができると考えています。

※2021年9月号掲載時点での情報です