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「世界のすべてをデジタルに保存する」

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【西村 拓生 氏 略歴】
生年月日:1971年6月5日
出身高校:慶應義塾高校
1994年慶應義塾大学総合政策学部卒業後、JAFCO入社。1996年に投資先(株)ハイパーネット社長室長に就任。事業戦略立案、上場責任者等を務める。その後、(株)バックオフィス創業、未来証券(株)、(株)クロスランゲージCOO、SIGOOT創業などを経て、2020年当社設立、代表取締役就任。

【NonEntropy Japan】
設 立 :2020年12月10日
資本金 :86,000千円
所在地 :東東京都千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテルタワー8F
事業内容:IPFSストレージサーバーの開発・販売

<起業家インタビュー>

世界のすべてをデジタルに保存する


■web3.0を牽引する分散型ストレージ技術「IPFS」

SNS、スマホ、IoT、AI、5Gなどの要因によって世界はデータ爆発の一途をたどっており、データ保存のためのストレージ枯渇が危惧されています。また、GAFAMなどのプラットフォームによるデータの独占や国家による情報の検閲・統制などデータセキュリティとデータ主権が社会課題となっています。これに対し、当社では従来のインターネット(HTTP)が抱える課題を補完する技術として注目される分散型ストレージ技術「IPFS(Inter Planetary File System)」を活用した商品・サービスを提供します。 IPFSではネットワーク上のストレージにファイルが細かく分散して保存されます。それによって、負荷分散、耐障害性、耐改竄性、高セキュリティが実現します。IPFSのネットワークを世界規模で構築するのが「Filecoin」です。「Filecoin」は、ユーザー間でストレージの貸し借りを行うネットワークであり、データの保存や伝送を行うことで報酬として「Filecoin」が付与される仕組みになっています。すでにwikipediaのバックアップやNFTの元データなど、永久保存が必要なデータはIPFS/Filecoinに保管されています。これらはシリコンバレーのProtocol Labsによって開発され、2017年に実施されたICOではセコイアやa16z、スタンフォード大学など名だたる投資家が参加し、web3.0の筆頭技術として注目されています。

■当社のビジネスモデル

①データリスクを考えた次世代分散データストレージ「IPFS SOUKO」 IPFSを用いてストレージを分散することで地政学リスクを回避、分割保存されるファイルは利用者の秘密鍵でしか統合されないため、改竄・漏洩リスクもありません。安価に半永久的にデータをアーカイブしたい公共分野をターゲットにしています。 ②IPFS/Filecoinの利活用を促進する「IPFS/Filecoin gateway」 Dapps開発会社など向けに、難解なIPFS/Filecoinを簡便に利用できるAPIセットを開発提供することで、IPFS/Filecoinの利用促進を図ります。これにより、マイニングの向上も期待できます。 ③安定性を追求したFilecoinマイニング「NonEntropy Pool」 当社はProtocolLabsと情報連携に努めてきており、中国および日本において、世界最大級のFilecoinマイニング装置を管理運営してきました。その実績を元に、Filecoinマイニング商品(マイニングストレージレンタル、節税型システム商品)を販売していき、同時に「IPFS SOUKO」や「IPFS gateway」の提供を通じて流入してくるデータを当社ノードに保存し、マイニング収益を最大化します。


※2021年6月号掲載時点での情報です