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「動画マニュアルクラウドサービス「VideoStep」」

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【迎 健太 氏 略歴】
1993年生まれ
東京大学経済学部経営学科にてマーケティング・財務を専攻。ワークスアプリケーションズやリンクアンドモチベーション子会社でインターン、また億調達済みのスタートアップにてマーケティングを経験。在学3年時の2019年5月に自社を創業し、代表取締役に就任。

【(株)LAMILA】
設 立 :2019年5月27日
資本金 :45,500千円
所在地 :東京都文京区本郷4-1-3
明和本郷ビル7F
事業内容:動画マニュアルをかんたん作成・共有できるSaaS「VideoStep」、チェーンストア向けコミュニケーションSaaS「POSTIO」

<起業家インタビュー>

動画マニュアルクラウドサービス「VideoStep」


■わかりやすい動画マニュアルの自動生成

弊社は、いつも通りの作業を撮影するだけで自動で作成する動画マニュアルを、「VideoStep」を開発いたしました。 VideoStepサービスにおける動画マニュアル作成方法は大きく二つあります。まず一つ目は、操作マニュアルを作成する場合。これは、お手持ちのPCでVideoStepのスクリーン録画を起動し、マニュアル化したい手順を行うだけです。VideoStepでは、操作者のマウスの動きと画面遷移をAIが自動検知し、録画された動画を自動で、操作ごとに短尺動画へ分割します。分割された短尺動画はVideoStep独自のマニュアルフォーマットにステップごとに当てはめられていきます。
二つ目は、現場のマニュアルを作成する場合。スマホアプリから、いつも通りの作業をステップごとに撮影していくだけでマニュアルが完成します。それぞれの動画には説明文を追記することが可能で、閲覧時には自動機械翻訳を行うことも可能です。これらの方法によって従来にはコスト高だった動画マニュアル作成コストを大幅削減し、技術継承が課題になっている日本において、より多くの人にとってフレンドリーなマニュアルを作成できるようにサポートいたします。

■「VideoStep」誕生のきっかけ

私は佐賀県出身であり、地元産業へ何かの形で貢献できないと考えていた頃、傘下にスーパーマーケットやコンビニエンスストアなど複数店舗を持つ株式会社まいづる百貨店(佐賀県唐津市)とご縁をいただき業務提携に至りました。本部、エリアマネージャー、拠点スタッフ間でVMD(視覚から、顧客に購買を促すマーケティング手法)や商品の棚割りについて意思疎通を助けるコミュニケーションツールPOSTIO(ポスティオ)を共同開発しました。 この開発は、うまくいった点もあるものの、販促などで発生する一時的なオペレーションだけではなく、より頻度の高い日々ルーティンで発生するオペレーションには対応しづらいといった課題が残りました。より幅広いオペレーションにおける課題に対応するため、動画マニュアルの開発を開始し、エンジニアの秋野統輝・柏倉雄大が当社に加わったことで製品開発スピードが加速しました。

■今後の展開

ビジネスモデルは、初期費用と、目的別の価格帯(スタート、ベーシック、社外向け) にユーザー数をかけあわせたチャージで、1社あたり月15万円前後を想定しています。今後は、動画作成方法をより多様化し、単純な作業を説明する動画マニュアルだけでなく、より高度な内容を説明する研修動画の作成ニーズにも答えていけるようにプロダクトを改良したいと考えています。既存のプロダクトの延長線上としては、Appleグラスの発表にも備え、ARグラスを通したマニュアル動画の閲覧機能の開発を行う予定です。

※2021年6月号掲載時点での情報です