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「トークンでコトや信頼情報を流通させる基盤提供を目指す」

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【伊藤 満 氏 略歴】
生年月日:1973年10月6日
大手システム会社でエンジニアを経験、その後ITベンチャーで役員として経営に携わり、顧客であるSonyの設計、調達改革のプロジェクトに深く関わり、全体設計、新規事業の立ち上げ、マーケティングの経験を積む。東日本大震災(2011年3月11日)の日、「今日で人生終わっていたかも知れない、やりたいことをやろう」と思い、「IT × マーケティング × 社会事業」の領域での活動を志し即日退社、翌月ファーボ株式会社を設立し、代表取締役に就任。

【ファーボ(株)】
設 立 :2011年4月15日
資本金 :6,200千円
所在地 :東京都品川区西五反田7-22-17 TOC11F
事業内容:トークンを使ったサービスの開発

<起業家インタビュー>

トークンでコトや信頼情報を流通させる基盤提供を目指す


■創業の経緯と事業について

当社は、グローカル視点でお客様のプロジェクトや業務を支援するITソリューション、新規事業立ち上げ支援のマーケティングコンサルからスタートしました。そして、現在はB2B業者へOEM提供や実証実験を繰り返しながら、最終的にはトークンによるC2C売買プラットフォーム「F・A・I(ファイ)」の構築に取り組んでいます。

■デジタルに価値を見出す人々は、技術としくみを求めている

EC市場では、実態のある「モノ」だけではなく、例えばNBA・八村塁選手のわずか数十秒のハイライトシーン動画に対し400万円の値が付き取引されています。デジタルアートが75億で落札されるなど、消費者はリアルな「モノ」「体験」だけではなく、デジタルな「コト」「信頼情報」に、新たな価値を見出し、対価を支払うといった消費行動へと変化していっています。

こういったデジタル作品には複製不可能な技術「NFT(代替不可能なトークン)」が使われています。ブロックチェーン上に所有者の氏名や取得した日時や本人認証のためのデータを記録することで、オリジナルであることを証明し、買い手も売り手も安心して売買を行うことができます。

■事業マイルストーン

当社の目指す姿は、売主と買主がF・A・Iを介し、世界一簡単に価値交換のできる信用基盤をつくりたいと考えています。AIを用い真贋チェックや詐欺取引を排除します。

現在の日本において、C2C-EC市場(当社試算では約3,675億円)ではヤフオクやメルカリなど大手法人仲介によるモノの売買が多数を占めています。当社は、さらに「コト」「信頼情報」の売買をも加速させます。

専用アプリは不要で、ご利用中のSNSでお使いいただくイメージです。売買URLを発行し、決済や配送の仲介、キャッシュレス着金サービスを提供する構想を持っています。まるでデジタル通貨のように使っていただけるしくみです。 我々は、さまざまな価値交換のシーンで使っていただける、新たな信用基盤をつくっていきます。

※2021年5月号掲載時点での情報です