「資本性劣後ローンの活用」
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【國本 行彦】
1960年8月21日生。
東京都立志村高校卒業。
1984年早稲田大学法学部卒業後、日本合同ファイナンス(現・JAFCO)入社。
2006年1月5日(株)インディペンデンツ(現(株)Kips)設立、代表取締役就任。
2015年11月9日 特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ 代表理事就任(現理事)
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日本政策金融公庫では、新型コロナ対策資本性劣後ローンを新たに始めました。新型コロナウィルスの影響により、当初予定していたVCからの出資が延期になって資金不足が懸念されるスタートアップ企業や、新たに事業の多角化を迫られる企業などにとって、財務戦略の一環としての活用が期待されます。
新型コロナ対策資本性劣後ローンと通常の融資制度との違いは、①期限一括償還(利息のみ返済)、②毎年の業績に連動した利率、③疑似出資(自己資本比率の上昇)になります。金融機関の資産査定上は自己資本とみなされ財務体質強化に繋がり、他の取引金融機関と協調支援による融資額の増加が見込まれます。上場審査基準においても自己資本にみなされます。
名古屋のトビラシステムズ株式会社(東証一部)のように、増資ではなく資本性ローンと協調融資で数億円の資金調達を行いながら上場申請時には株主4名という資本政策を実現してIPOしたケースもあります。VCと株価等条件が折合わないスタートアップ企業にとっては、事業拡大のタイミングを逃す事なく資金調達できるかが勝負です。
中小企業基盤整備機構がLP出資する投資ファンドから出資を受けたスタートアップ企業やJ-Startupプログラムに選定された企業が利用できます。認定経営革新等支援を受けて事業計画を策定した企業も対象になります。
スタートアップ企業においては、エクイティだけでなくデット(ローン)を含めた財務戦略がこれからは重要になります。
※「THE INDEPENDENTS」2020年11月号 - p19より