「ヒト脂肪細胞を用いた遺伝子治療用細胞医薬品の開発を目指す」
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【麻生 雅是 氏 略歴】
生年月日:昭和32年10月26日 出身高校:赤平西高校
1981年北海道大学卒業後、エーザイ㈱入社。医薬事業推進のための商品企画担当、市販後臨床試験及び臨床開発に携わる。2001年アンジェスMG㈱入社臨床開発責任者ならびに事業企画担当として新規核酸医薬品及び遺伝子治療の開発推進に携わる。医薬事業企画部長。2004年当社代表取締役就任。
【セルジェンテック株式会社】
設 立 :2003年10月20日
資本金 :439,700千円
所在地 :千葉県千葉市中央区亥鼻1-8-15千葉大亥鼻イノベーションプラザ101
事業内容:LCAT欠損症治療用遺伝子導入ヒト脂肪細胞医療薬品の実用化開発
従業員数:17名
ヒト脂肪細胞を用いた遺伝子治療用細胞医薬品の開発を目指す
■技術の出自や背景
当社は前千葉大学長齋藤康先生の発案に基づく脂肪細胞を用いた遺伝子治療薬の開発を目的として2003年に設立されました。開発中の遺伝子治療薬は、患者に大きな負担を与えることなく摘出した脂肪組織から単離した脂肪細胞に治療に必要な遺伝子を導入し、その細胞を患者に戻します(自家移植)。遺伝子を導入した脂肪細胞(Genetically Modified human Adipocyte, GMAC)は、必要な酵素やタンパク質を細胞外に分泌する能力を持ち、遺伝的又は後天的に、酵素やタンパク質が欠損することで疾病となる患者に対し、長期間に亘り安定・持続して酵素やタンパク質を補充し続けることができます。GMACを用いるメリットとして、①寿命が10年と長く、長期に亘る治療効果が期待できる点、②がん化しにくいことが証明されており遺伝子導入の標的細胞として優れている点、③優れた分泌能力を有する細胞であり、導入する遺伝子を変えることで多くの難病を治療することが可能な遺伝子治療プラットフォーム技術である点が挙げられます。当社の開発するGMACは、化合物を用いた医薬品開発と異なりヒト脂肪組織を用いた医薬品開発である為、臨床研究中核拠点整備事業に指定されている千葉大学医学部附属病院と、実用化を目指し共同で研究開発を進めています。
■ターゲットとなる疾患や市場性
当社の最初のターゲット疾患は、千葉大学が造詣の深い「家族性レシチン:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(以下LCAT)欠損症」という疾患で、善玉コレステロールを増やすLCATという酵素が遺伝的に欠損した疾患です。この疾患は。眼や腎臓に障害を来たし貧血をもたらす希少疾病で、国内の推定患者数は100人以上です。2015年に難病指定されており、現在世界的に治療法は皆無です。家族性LCAT欠損症に対するLCATの安定・長期持続補給を可能とするLCAT遺伝子を導入したGMACの開発を進めており、現在治験届の準備段階にあります。■今後の展開
当社のGMACは導入する遺伝子を変えることで数多くの疾患に応用が可能です。家族性LCAT欠損症治療用GMACの研究開発で獲得した技術やノウハウを活用し、希少疾病の中でも比較的患者数が多い血友病やライソゾーム病への適応拡大研究を実施しています。また、眼科疾患やアルツハイマー病への応用、重度糖尿病患者を対象としたインスリン補充など、市場規模の大きい疾患への適用も視野に入れており、難病治療や再生医療に貢献することで、世界の多くの病気で苦しむ方の健康に寄与することを目指しています。※2019年11月号掲載時点での情報です