「「株式会社アイ・ビー・ビーの起業支援・IPO支援」」
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廣田 稔 氏(株式会社アイ・ビー・ビー 代表取締役)
■アイ・ビー・ビー設立の経緯
私は証券会社に8年勤務した後、家業の廣田商事(株)で不動産賃貸に携わっていました。バブル崩壊後の90年代後半は、日本の経済が低迷していた非常に厳しい時期でした。しかし1999年に新興市場が設立されるなど、新しい企業の力で社会を盛り上げようという機運が高まりつつあり、私自身も廣田商事の所有するビルを拠点とした起業家支援を行い、日本を背負って立つような企業の輩出を目指すことを決意しました。初めは廣田商事の事業部として2000年に「ibb fukuoka project」を立ち上げ、2009年に分社化して当社を設立しました。■時代に先駆けてインキュベーション施設を運営
私たちは2010年に「2030年までの20年間で、福岡を拠点としたIPO企業を20社つくる」という長期目標を掲げ、インキュベーションオフィスの運営というハード面の支援と、ソフト面における起業家支援・IPO支援を継続的に行っています。2000年に開設したibb fukuokaビルのインキュベーションオフィスには現在も約40社が入居しており、19年間の入居企業は累計で200社超、ibbに関連する企業からは7社が上場しています。2014年には同ビル内にコワーキングスペース「アントレプラザibbTenjinPoint」をオープンし、創業間もない起業家への支援を行っています。■ステージに沿ったベンチャー企業支援
起業を志す人やアーリーステージの企業に対しては、”学びの場”として、起業家に知っておいてほしい情報を発信する「ibb起業家支援セミナー」や、少人数制で経営の基本を学ぶ「ibbなでしこ塾」を定期的に開催しています。そして、起業後の継続的な成長の場として「ibbBizCamp」、さらにIPOを目指す経営者の“決意の場”として開催しているのが「ibb社長塾」です。2010年11月にスタートした「ibb社長塾」は、IPOを目指す起業家の「知識、スキルアップ、マインド」を形成することを目的としたディスカッション形式で経営者同士が本音で話ができる場です。2019年5月には50回目を記念したフォーラムが開催されました。近年特に注力しているのが「ibb BizCamp」です。このプログラムは、これまでに起業家の支援に携わる中で、会社を興す支援だけでなく、3年後、4年後に着実に成長軌道を描けるような支援を行うべきだという想いで立ち上げました。1年間のスクール型プログラムで、5年後の事業計画を作ることを最終目的として法務やマーケティング等の座学、ディスカッションやプレゼンテーションを行います。現在6期目で約90人の卒業生を輩出していますが、経営者同士のビジネスマッチングや、経営者ならではの悩みを相談し合えるネットワークが出来上がっています。
■福岡を商機あふれるBusiness Incubation Cityへ
起業支援の世界は、その時代の景気に大きく左右されます。特にリーマンショックの直後はVCもサポーターも減り、苦しい時代が続きましたが、私たちは変わらない姿勢を貫き、起業家やスタートアップの支援を続けてきました。2010年にビジョンを作った際は誰もIPOには見向きもしませんでしたが、専任社員が4名という中でこれまで企業支援を続けてこられたのは、行政や各種団体、支援者の皆様とネットワークを構築してきたからこそだと思います。2030年に向けて、今後の10年間も、現在の姿勢を貫き、九州・福岡を拠点にIPO支援を続けていきたいと思います。※「THE INDEPENDENTS」2019年11月号 - P22より
※冊子掲載時点での情報です