アイキャッチ

「高音質でシンプルな無料通話アプリ『SkyPhone』」

公開


【金子 雄一 氏 略歴】
生年月日:1973年10月19日 出身高校:大沢野工業高等学校
2010年フリーのエンジニアとして独立。個人で開発したフリーソフト「Brynhildr(ブリュンヒルデ)」は全世界で利用され、2012年には米マイクロソフト社がワールドワイドで展開するMVP(Most Valuable Professional)アワードのリモートデスクトップ・サービス部門で日本人初の受賞者に選出。同2012年当社設立、代表取締役就任。

【有株式会社クアッドシステム】
設 立 :2012年12月21日
所在地 :富山県富山市高田527
資本金 :72,485千円
事業内容:モバイルアプリケーションの研究・開発
従業員数:20名



高音質でシンプルな無料通話アプリ『SkyPhone』


■既存通話アプリとの差別化で220万ダウンロードを突破

 当社は2014年から純国産の通話アプリ『Skyphone』の開発・提供を行っています。『SkyPhone』ユーザー同士なら音声通話もビデオ通話も原則無料で、独自の音声伝送技術によりLINEやSkypeなどのメッセンジャーアプリに引けを取らない高い音声品質を実現しています。また、他サービスとは異なり、メールアドレスの登録やSNSによる認証などのユーザー登録なしにすぐに使い始められる点が特徴です。利用時にユーザーは8桁~9桁の番号を付与されますが、この番号は後でリセット可能で、イベント等での一時的な利用や、YouTuberやアイドルがファンと交流する際にも利用されています。ダウンロード数は2019年7月に220万を突破し、月間アクティブユーザーは約13万人に上ります。

■ポイント通話サービスとライセンス提供によるマネタイズ戦略

 2018年7月からは、有料サービス「ポイント通話」を導入しました。提供者である「マスター」は有料のトークサービスを1分あたり0ポイントから1万ポイントで提供し、ユーザーはポイントを購入することで「マスター」との音声・ビデオ通話を利用できます。「マスター」はトークの分数に応じてポイントをゲットし、その半額をビットコインやアマゾンギフト、銀行振込で受け取ることができます。そこから手数料を引いた金額を当社が受け取る仕組みです。投資顧問や占い師、アイドルなど様々な「マスター」が登録しており、企業の有償サポートや業者による情報提供、著名人との会話などに利用されています。
 また、『SkyPhone』の通話エンジンの法人サービス向けライセンス提供を進めており、(株)LCにライセンス提供して同社がサービス化した『LcPhone』は無印良品のホテル「MUJI HOTEL GINZA」などのホテルの館内通話に活用されています。ビジネスシーンでは企業内のセキュアな内線電話や、外線発着信、機種変更時の番号引き継ぎ、電話会議などに対応可能で、デンソーが地域情報配信システム用の通話アプリとして採用を始めています。今後は、在宅勤務時のコミュニケーションをよりセキュアかつリッチに行うためのツール、ポイント通話を活用した有料コールセンターソリューションなど利用領域を広げながら、事業拡大を目指します。

※2019年8月号掲載時点での情報です