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「オンライン診療サービスで自宅や職場を診察室に」

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【石井 健一氏 略歴】
1978年生まれ。獨協埼玉高校出身。2001年帝京大学薬学部卒業後、アストラゼネカ(株)、ノバルティスファーマで医療情報担当者として従事。2013年関西学院大学専門職大学院経営戦略研究科卒業。2013年(株)メディイノベーションラボ代表取締役。2016年当社設立、代表取締役就任。

【ネクストイノベーション株式会社】
設 立 :2016年6月3日
資本金 :84,080千円
所在地 :大阪府大阪市北区天神橋3-6-5 ベルニーニ南森町1005
事業内容:インターネットを用いた遠隔医療サービスの企画及び運営


No.914 ネクストイノベーション株式会社


オンライン診療サービスで自宅や職場を診察室に



■遠隔診療の条件緩和を背景に起業

2015年8月10日に「遠隔診療」の解釈に関する新たな通達を厚生労働省が発表したことを背景として対面診療を適切に組み合わせることで、どこにいても誰でも遠隔診療を受けることが可能となりました。そこで、遠隔診療を補完的に用いたサービスにより、「病院・クリニックに行きたいけれど行けない」「または恥ずかしくてなかなか相談できない…」といった悩みを解決すべく、2016年6月に薬剤師や医師らが集結し起業しました。

■オンライン診療サービス『スマ診®』

『スマ診®』はスマートフォンを利用し、自宅や外出先からでも、いつでも気軽に専門医の診療をチャットで受けられるサービスです。診察後、医師が処方した薬を最短翌日に自宅や職場など患者の希望する場所で受け取ることができます。インフルエンザ予防、花粉症などを主な疾患として取り組み、これまでに2,000名以上が利用しています。2017年4月より、男性特有の悩みであるED(勃起不全症)やAGA(男性型脱毛症)のオンライン診察サービス『オトコノスマ診』も開始しました。

■女性特有の疾患や悩みに特化した『スマルナ』

女性向けピル外来専門ネット診察サービス『スマルナ』を2018年6月より開始しました。海外では避妊目的だけでなく月経痛緩和や月経周期の調整などで支持を得ている低用量ピルですが、日本ではわずか1%という低い普及率になっています。承認が遅かった事や入手に処方箋を要する事も要因として挙げられますが、何より偏見や知識不足が問題であると考えています。薬剤師に無料相談ができるLINE@スマルナ相談窓口も同時オープンし、正しい低用量ピルの利用法や知識を広げ、頑張る女性を応援していきます。

■今後の事業展開

2018年8月、ニッセイ・キャピタル(株)、KLab Venture Partners(株)などのVC5社を対象に総額1億円の資金調達を実施しました。資金使途としては、特にプロダクト・マーケット・フィットが確認できた『スマルナ』において、ユニットエコノミクス(顧客一人あたりの経済性)の健全化に取り組んでいきます。そのために、女性のライフスタイルに対して影響力のある事業者とタイアップし、より効果的なマーケティング施策の確立を目指します。