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「リアルタイム心拍変動(HRV)解析技術によるヘルスケアサービス」

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【小林 紀方氏 略歴】
1974年生まれ。六甲高校出身。2000年神戸大学医学部医学科卒業。神戸大学医学部附属病院、秋田県立脳血管研究センター、東京慈恵会医科大学などで脳卒中の外科治療・脳血管内治療に従事。2011年より2年間トップセンターである国立循環器病センターに勤務。2016年神戸大学大学院経営学研究科にてMBA取得、2017年12月病院を退職。し、2018年2月当社設立。日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脳神経血管内治療学会専門医、日本脳卒中学会専門医。

【クアドリティクス株式会社】
設 立 :2018年2月9日
資本金 :3,000千円
所在地 :京都府京都市左京区吉田本町36番1
事業内容:医療機器(ソフトウェア)製造販売
従業員数:3名


No.895 クアドリティクス株式会社


リアルタイム心拍変動(HRV)解析技術によるヘルスケアサービス



2018年8月3日 京都インデペンデンツクラブの様子



■発作による事故を無くすために研究をスタート

2012年4月に京都で起こったてんかん患者の運転する自動車が起こした交通死亡事故をきっかけに、このような事故をなくしたいという想いから、京都大学・熊本大学でてんかん発作予知の共同研究が始まりました。てんかん発作が発生した後に発作を検知する製品はありますが、発生前に発作を予知する製品は未だありません。当社は、高精度かつ長時間計測を可能にするウェアラブル心電計と、スマホ上で演算可能なリアルタイム心拍変動解析アルゴリズムの開発に成功しています。この2つの技術を組み合わせることで、てんかん発作予知で世界初の製品を開発しています。

■てんかん発作予知システムを事業化

心拍変動(heart rate variability:HRV)とは心拍間隔のゆらぎであり、主に自律神経によって調節されているため、解析によって自律神経機能(交感神経と副交感神経の活動バランスなど)を評価することができます。てんかん発作は脳細胞の異常な働きによるものですが、発現前に自律神経に影響を与え心拍変動に変化が起こることが知られています。この心拍変動を長時間安定的かつ高精度に計測しリアルタイムに解析できる当社の技術を用いて、心拍変動解析からてんかん発作が起こる前にそれを予知することを可能にしました。てんかん発作予知事業を緊急度の高いものと位置づけ、1日でも早く患者のもとへ届けるべく製品化へ向けて取り組んでいます。

■自律神経疾患全域での予防検知サービス展開を目指す

当社の予知・検知・スクリーニング技術を用いれば、発作のような病気の症状から眠気やストレスまでHRVに変化を来す様々な身体の状態変化をいち早く捉えることができます。当面は薬事承認が不要な居眠り運転検知の他、睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングの分野において、事業会社を通したサービス展開を進めていきます。てんかん発作検知システムは、5年後の上市に向け薬事承認を得るため全国の提携先の医療機関・研究機関での臨床試験を進めています。自律神経疾患全域でのアルゴリズム開発を進め、様々な身体の症状の予知から予防の領域までカバーするヘルスケアサービスの提供を目指しています。