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「これからのワーキングスタイル」

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スリープログループ株式会社
代表取締役 関戸 明夫さん

1972年早稲田大学卒業後、東京海上火災保険(現・東京海上日動火災保険)入社。1978年マサチューセッツ工科大学M.B.A.取得フルブライター(Fulbrightscholarship)。1983年三協工業社長就任。1995年シネックスJAPAN(現・テックウィンド株式会社)を設立、社長就任。2007年株式会社グローバルBPOを設立、代表取締役社長就任 (現任)。2008年 日本代行商事株式会社(現・株式会社NDS)、代表取締役社長就任。2010年シネックスインフォテック株式会社、監査役就任(現任)。2011年より現職。

本 社 :東京都新宿区西新宿7-21-3 西新宿大京ビル
拠 点 :札幌・仙台・東京・静岡・名古屋・大阪・広島・福岡
事業内容:IT支援サービス(営業代行・販売支援、導入・設置・交換・保守支援、
     コールセンター運用・スタッフ支援、システム開発受託)
http://www.threepro.co.jp/

スリープログループの登録者12万人のうち3分の1は、学生アルバイト・子育て後の主婦・転職リストラ等、生活のために派遣の仕事をしている人だ。残りの3分の2は、夢を追いかけている人。チャレンジ精神あふれる人。一生の趣味を続けるために派遣で働いている人。たとえば音楽や劇団活動を続けたい人。週末は南アルプスでラジコンヘリコプターを飛ばし、映像ライブラリーを副業にしている人。将来は起業したい、エステ店・アロマ店を経営したい、英会話教室・パソコン教室を開講したい、経営コンサルタントをしたい、ミュージシャンになりたい、iPhoneアプリを開発したい。

大学卒業する53万人のうち10万人の就職先が不明。問題は雇用のミスマッチではなく、その人の生き方にあった仕事をイノベートする必要がある。正社員を諦めて、派遣社員を続ける人はいない。派遣社員を選ぶ人の中に、ノマドやプロボノなどの新しい生き方が垣間見える。

私はシネックスグループの日本法人社長として数件のM&Aを手掛けた。シネックス創業者のロバートファンとはMITでクラスと寮が一緒だった。台湾出身の彼は、アメリカで売上3兆5000億円のNYSE上場企業を創り、母校の九州大学のアントレプレナー講座に黙って年間1億円寄付する男だ。

丸紅インフォテックは売上2000億円のコンピュータディストリビューション会社だったが業績が悪化、今はシネックスインフォテックとして、シネックスグループとのシナジーを模索している。M&Aは従業員にとって悪い事ではない。新たな昇進チャンスを得る人もいる。

2011年に人材派遣業のスリープロを買収した。意外だったのは、スリープロの派遣社員の中にダイヤモンド原石を期待できる人が多数いること。夢を叶えるために自分の時間の一部を使い、お金のためにスリープロで働くなど、自分の限られた時間を使い分ける人も多い。

インターナショナルアートイベント「デザインフェスタ」では、世界中のアーティストにチャンスと出会いを提供している。「キックスタータ」「クレイグズリスト」など、アントレプレナーを応援する新しいソーシャルネットワーク手法もある。スリープロが提供する「自由が丘グリーンホール」では、趣味教室を開業する人やアントレプレナーを目指す人に1000平方メートルのスペースを提供している。スリープログループとしても、新しいワーキングスタイルを応援したいと思っている。

【連載54】ベンチャーと解雇規制(秦信行)
【注目の企業】「言語」「外国人」を核とした人材事業(ダブリュファイブ・スタッフサービス代表取締役 橋本 桂子)

※全文は「THE INDEPENDENTS」2013年6月号 - p14にてご覧いただけます