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「ポータブル ニオイ認識・識別器『Aino-Pro(アイノープロ)』」

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【杉本 一成氏 略歴】
1945年東京都生まれ。東京都東大和第一中学卒業。1960年(株)東芝技能養成所入所。1963年(株)東芝入社 (配電盤機器配属)。1969年(有)杉本製作所設立、代表取締役就任。1979年当社設立、代表取締役就任。

【東海電子株式会社】
設 立 :1978年11月16日
資本金 :87,987千円
所在地 :静岡県富士市厚原247-15
事業内容:業務用アルコール測定器の製造、販売、サポートほか
従業員数:130名


No.845 東海電子株式会社


ポータブル ニオイ認識・識別器『Aino-Pro(アイノープロ)』



■業務用アルコール検知器で業容を拡大

当社は、30年前にカシオ計算機(株)下請工場として創業し、デジタル時計や小型電子機器の基板アセンブリ、検査、組立加工等をおこなってきました。たまたまテレビで飲酒運転による事故のニュースを見た時、アルコール濃度を測る機械がもっとコンパクトになれば需要があると思い、2003年に自社開発製品第一号であるアルコール検知器と記録・管理ソフトウェアを一体化させた「ALC-PRO」を発売しました。現在は、業務用アルコールチェッカーを中心に、Gマーク、飲酒運転、IT点呼システムや、アルコールインターロック等の、設計、製造、販売、およびサポートを行っています。

■人工知能でニオイを判定する識別装置を開発

静岡県立静岡がんセンター研究所と共同で、がん病巣から放たれる強いニオイ成分を人工知能で臭気判定するポータブルニオイ認識・識別器を新たに開発しました。当社のポータブルニオイ認識・識別器『Aino-Pro』は、数十種類のニオイを識別することができます。装置は人工知能と可搬型簡易ガスクロとで構成され、装置内部の人工知能がニオイ成分を学習することで、ニオイの識別を可能としています。このような機能から、医療現場だけでなく、様々な場面での使用も可能であると考えており、養鶏場、養豚場等の畜産農場や食品加工工場の悪臭、化学プラントの大気汚染、食品サンプル等のかおり開発、口臭測定、薬物等ドーピング検査等のカテゴリー別臭気判定機としての開発も検討しています。

■今後の事業展開

今後、無償モニター機を準備し、共同開発する研究所あるいは企業を募集する計画で、人の嗅覚感度を超える超感度センサと高速判定を継続して開発していきます。2020年には次世代人工知能ニオイ分析装置を完成させ、医療、薬物公害、食品、かおり産業向けの製品化をおこなっていきます。将来的には、呼気で医療に貢献し、グローバルニッチトップを目指していきます。