「「自立振動発電型無線センサーモジュール」」
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【髙間舘 千春氏 略歴】
1951年5月生まれ。盛岡第一高等学校卒業。1977年東北大工学研究科機械工学修了後、住友金属入社。2001年住友鋼管取締役鹿島製造所長。2005年住友金属テクノロジー取締役鹿島事業部長。2013年日鉄住金テクノロジー常務執行役員。2016年11月に仙台スマートマシーンズ(株)代表取締役就任。
【仙台スマートマシーンズ株式会社】
設 立 :2016年5月24日
資本金 :73,752千円
所在地 :宮城県仙台市青葉区荒巻6-6-40 東北大学連携ビジネスインキュベータ
事業内容:振動発電による自立電源無線センサーモジュール・システムの開発・製造
従業員数:5名
No.807 仙台スマートマシーンズ株式会社
「自立振動発電型無線センサーモジュール」
■東北大学未来科学技術共同研究センター発ベンチャー
当社は、MEMS技術を利用して周辺の振動を電気エネルギーに変換する自立型振動発電デバイスを用いたセンサを開発しています。東北大学未来科学技術共同研究センター桑野博喜教授(現取締役CTO)が取り組んできた振動発電の技術とセンサ技術の研究成果を、東北大学ビジネスインキュベーションプログラムを経て事業化され、2016年12月に東北大学ベンチャーパートナーズより出資を受けました。■軽量で耐久性に優れた無線センサモジュール
桑野教授が開発した自立型振動発電デバイスは、既存の振動発電デバイスよりも小さく軽量なだけでなく、発電出力が1mW/ccと一般的なセンサの10倍以上あります。振動発電デバイスとマイクロ振動センサを組み合わせた無線センサモジュールは、ステンレス板を基板として構成しているため耐久性が高いことから、自動車や電車など過酷な振動がある場所での使用が可能になります。無線通信のためケーブルの設置は不要で、自立電源のため電池交換等のメンテンナス費用も発生しません。■道路メンテナンスからインフラメンテナンスまで広がる用途
IoTのセンサーネットワーク構築は、自動車の自動化・EV化や鉄道の安全モニター等で今後大幅に広がる市場であると考えています。現在、(株)ネクスコ・エンジニアリング東北向けに高速道路の路面状況データのリアルモニタリングシステムを開発しています。また、大型構造物、高架道、橋梁、トンネル等の経年劣化掌握等を可能とする構造物検査モジュールも開発していき、IoTネットワークによるビッグデータ解析や情報処理システムに対応していきます。■今後の事業展開
桑野研究室で保有していた特許及び企業との共同出願の大学部分については当社で買取り、所有権の移転は完了していますが、東北大学未来科学技術共同研究センターとの共同研究は引き続き行っていきます。コアの発電・センサ素子製造は自社で行いますが、パッケージ組み込み等の工程はアウトソースしていきます。今後は、電池や商用電源に因らずにセンサ等を駆動するセンサノードとして商品化を図り、量産化を目指します。記事掲載日:2017年11月24日