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「「ベンチャーコミュニティの深化と進化を牽引する」」



「ベンチャーコミュニティを巡って」ご推薦のことば

 特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ


「ベンチャーコミュニティを巡って」(著:秦信行)につきまして、ご推薦のことばを早稲田大学名誉教授 松田修一氏よりいただきました。

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 毎月発刊のベンチャー情報誌「THE INDEPENDENTS 」の発行開始以来、秦信行教授が「ベンチャーコミュニティを巡って」という「コラム」を執筆し始めて100回になります。コラム100回を記念し、再整理して本書が出版されました。 インデペンデンツクラブは、「全国の個性 あふれる起業家を発掘し、一人でも多くの人と一緒に、1社でも多くの公開会社を育てる」ということをテーマに活動する団体で、これをKips(旧:インディペンデンツ、國本行彦社長)が責任運営をしています。年間50回を超える約90社のスタートアップスの「事業計画発表会」を、全国(北海道・東北・北陸・関東・中部・中四国・九州)にわたって開催しています。発表会と交流会にはベンチャーコミュニティを形成する専門メンターが毎回50~100人集い、発表ベンチャー企業の成長を支援しています。

 フリーペーパーである小冊子は、2008年12月から毎月発行されています。記事内容は、事業計画発表各社の紹介、知財戦略インタビュー、経営体制インタビュー等から構成されますが、秦教授が毎号のコラム執筆をしています。自らの独創的なアイディアや技術で、新市場を切り開き、社会のイノベーションに貢献するベンチャー企業には、彼らを正当に評価する社会的風土、販売・技術・人材・資金などを支援するすそ野の広いベンチャーコミュニティが不可欠です。特に、リスクの高いベンチャー企業にリスクマネーを供給するキャピタルやエンジェルを中心とした「コラム」となっているのは、秦教授のキャリアと無縁ではありません。

  すなわち、大学を卒業後野村総合研究所に就職され、一貫してベンチャーのリサーチを担当しました。1987年店頭登録銘柄となったJAFCO(当時の商号:日本合同ファイナンス)に、1991年野村総合研究所から出向し、その後1994年國學院大學助教授となりました。教授・理事を歴任しながら、日本ベンチャーキャピタル協会の設立に腐心しました。また、日本では最も長いベンチャーキャピタルの研究者として多くの大学で教鞭をとってきました。

 1985年まで公認会計士としてJAFCOの会計監査を担当していた松田とは、当時直接的な接点はありませんでしたが、1993年の早稲田大学アントレプレヌール研究会(WERU)の発足以来のメンバーです。当研究会では、ベンチャーシリーズの4冊目として、1996年日本型資金供給システムの再構築の実践を提言した「ベンチャーファイナンスの多様化」(日本経済新聞社)を出版しましたが、その編著者として多くの執筆者の取りまとめをしました。その後、日本における多くの制度設計や制度運用の委員会でご一緒しました。「時代の風を読む」ことに秀でている先生は、日米欧の比較や日本の現状を踏まえつつ、常に的確な方向性を提示してきました。

 「コラム」は、2008年のリーマンショック直後からスタートし、日本のベンチャーコミュニティの激変期と軌を一にしています。10年間の激変のベンチャーコミュニティの現実を直視し、憂い、警告し、あるべき方向を示し、その時々の風を再整理したのが、本書です。ベンチャー企業をエンジンとした日本のイノベーションは、不可避的になってきました。本書は、既にベンチャーを起業している方々はもとより、新たな挑戦をしたい学生諸氏や起業家を希望する方々、さらにベンチャー支援者としてベンチャーコミュニティの深化と進化に関心がある方々に、多くの示唆を与えていただける最適の書として、推薦いたします。秦教授のベンチャーコミュニティの深化と進化に賭ける想いを引き継ぎましょう!

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【ベンチャーコミュニティを巡って 起業家と投資家の世界】

著:秦信行
ISBN978-4-434-23147-6 C0034
発行:武蔵野デジタル出版
発売:星雲社
企画・制作:(株)Kips
定価:2,160円(本体2,000円+税)