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「創業からIPOまで」

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株式会社ウィル[JQS:3241]
代表取締役 岡本 俊人さん

1963年07月 大阪府出身
1988年02月 東急リバブル(株)入社
1989年02月 (株)タケツーエステート入社
1993年10月 ウィル不動産販売創業
1995年06月 (株)ウィル不動産販売設立、代表取締役就任
2008年07月 (株)ウィルへ社名変更


所在地:兵庫県宝塚市逆瀬川1-14-6
設立:1995年6月12日 資本金:269,677,850円 従業員:連結92名
事業内容:不動産の流通・リフォーム・開発分譲・FPなど
http://www.wills.co.jp/

―創業からIPOまで
1993年、30歳の時、不動産業界のイメージを変えたい、真のプライドの持てる会社を作りたい、心を打つ仕事がしたい、という強い『意志(=WILL』のもと6名で創業しました。2001年の全社納会にて上場を目指すことを通知。当時売上は10億円程度でしたが、社員を喜ばせたいという気持ちでした。そこから入社2年目の社員が独学で上場準備を始め、VCなどは利用せず、大変な思いをして、2007年にJASDAQ上場できました。

しかし上場してからがもっと大変でした。上場翌年にはサブプライムローン問題、そしてリーマンショックで赤字。給料は払えない。そして、ようやく去年からV字回復で利益体質に戻りました。上場はできる時にしたほうがよい。しかもなるべく短期間で。2007年のタイミングでなければ上場はできなかったし、倒産したかもしれません。

―事業内容
不動産売買仲介からスタートし、リフォームや開発分譲、不動産取引派生事業を手掛けます。特徴は流通事業を起点として、リフォームやFP(住宅ローン・保険販売)を行う事です。流通事業に経営資源を集中投下し、中古住宅リノベーションで企業価値を最大限に発揮できます。

これからの事業展開は事業の掛け合わせによる『住まいのワンストップサービス』です。住まいに関わる顧客と強い信頼関係を築き、競合のいない新たな市場を創出していきます。

―組織運営
当社のビジネスモデルは単純ですが、これが上手くいくかは人次第です。当社では創業直後から新卒を採用し、価値観の共有、相互理解を深めています。福利厚生には多大な労力と費用をかけ、昭和時代さながらにBBQ大会、運動会、社員旅行を行い、3ケ月毎の納会では成績優秀者を表彰します。

上場不動産会社の2割が潰れた時代に生き残れたのは人です。IPOできたのも人です。人は財だと心底思って経営しています。

―質疑応答

・福利厚生とは別に、社員へのインセンティブはありますか?
業績連動型の賞与を決算時に支給しています。

・社員から信頼を得るために経営者として心がけていることは?
厳しい時でも経営内容をオープンにして、社員に嘘をつかないようにしています。

・社員から積極的な提言や提案はありますか?
例えば、社員の自主的な活動で、本(『夢をかなえるリノベーション』かんき出版)が出版されます。ガバナンスは効かせますが、自由に活動させています。

・新卒の採用基準を教えてください
優秀かどうかより、まず、価値観を共有できるかを重視しています。