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「アドウェイズの成長戦略 起業、上場、そしてアジアへ」

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株式会社アドウェイズ
代表取締役社長CEO 岡村 陽久さん

1980年4月 埼玉県生まれ
1996年3月 台東区立上野中学校卒業
2000年8月 アドウェイズエージェンシー創業
2001年2月 (株)アドウェイズ設立、代表取締役就任

所在地:東京都新宿区西新宿6-8-1 住友不動産オークタワー4F
設立:2001年2月28日 資本金:1,479,142千円(2012年5月末日現在)
上場日:2006年6月20日 東証マザーズ上場(2489)
事業内容:インターネット(PC)アフィリエイト広告、モバイルアフィリエイト広告、
    アプリ・メディアの開発・運営
http://adways.net/

―貴社の収益モデルは?
インターネット・モバイルの広告と、スマートフォンアプリのソーシャルゲームです。売上の9割はインターネット・モバイルの広告からですが、営業利益の半分近くはゲームからです。

―業界No.1の理由は?
当社がモバイル業界大手のグリーとモバゲーのアフィリエイト広告の数多くを取り扱っており、それらの商品知識や運用ノウハウを熟知しており、一部の広告に関しては独占的に取り扱っていることが要因だと思います。

―広告クライアントはどんなところですか?
インターネット広告とモバイルで、クライアントの種類は異なりますが、総じて電子書籍、ゲームなどのコンテンツプロバイダー、金融会社、ECサイトなど様々です。

―起業した時期と起業の経緯は?
インターネット黎明期の2001年です。新しい産業に大きなチャンスがあると思いました。

―それまでの職業は?
高校中退して、大阪の訪問販売の営業をしていました。

―異業種からのネット業界への参入は上手くいきましたか?
アフィリエイト広告自体が黎明期で、業界自体が新しく各社の経験の差はそれほど無かったですが、自分で色々調べて必死に勉強しました。

―上場を意識したのは?
周囲の企業はみな上場を目指していました。自分自身は上場の知識はあまりありませんでしたが創業時から意識していました。

―誰に相談されましたか?
当時、あずさ監査法人におられて、現在は当社監査役である鈴木さんです。

―ベンチャーキャピタルについては?
2004年にオリックスキャピタル、みずほキャピタル、伊藤忠テクノロジーベンチャーズから出資を受けました。

―上場準備はどのように進めましたか?
日興シティグループ証券を主幹事として、AGSコンサルティングの指導に従い準備作業を行いました。当社は営業に専念していました。

―上場後は、どうでしたか?
上場タイミングが絶妙だったと思います。上場した2006年3月期までは業績が昇り調子でしたが、同年に新卒社員を積極的に採用し、2007年3月期に主力顧客だった消費者金融業界からの広告出稿が減り、営業利益でマイナスになっています。1年遅れていたら多分、上場できなかったと思います。

―業績がV字回復の要因は?
業績的には苦しかったのですが、その時に採用した人材が育ち、当社の事業の屋台骨を支えてくれたことが大きいです。ちょうどモバイルの割合が大きくなるタイミングでした。また2007年6月には伊藤忠商事とも資本提携しました。当時は業界5位でしたが、今は会社全体の売上高としては、アフィリエイト業界ではトップです。

―人材採用にこだわる理由は?
インターネットのビジネスは99%の人材と1%のサーバーで成り立っていると思っています。採用は新卒中心ですが、社員同士の団結力も強くチームワーク力があります。

―人材の教育は?
当社では、勉強として詰め込むのではなく、まずは実践することを重視しています。英語と同じで勉強したから話せるわけではありません。

―貴社の特徴は?
グローバルなプロモーションができるのが特徴です。スマホ時代を迎え、グローバル対応のニーズが増えていきます。

―海外進出はいつからですか?
2002年から中国に進出していますが、2011年に東南アジアへの進出に注力し、フィリピンとベトナム、インドネシア、シンガポールに進出しています。今年はアメリカ、台湾、タイに子会社を設立しています。韓国、インド、ミャンマーは現在準備中です。

―最初は開発拠点としてでしょうか?
開発拠点もありますが、営業拠点としても活動していました。

―海外拠点のマネジメント体制は?
日本人も中国人も経営層におりますが、いずれにしても日本で当社の社風を知っている者を経営層にしています。経営自体は現地のやり方を尊重します。

―海外の比率は?
売上の約1割が海外での売上になっています。

―現地の営業スタイルは?
国ごとにインターネット広告営業のタイプは少々異なるので、現地に合わせて営業しています。概して基本は日本と同じ印象ですが。

―アジア展開の成果は?
最近ではクライアント企業でもアジアへの進出意欲も高まっており、そういった企業にアジア全域を対象としたプロモーションも、当社で請け負うことができるようになりました。

―ベンチャー企業への出資の目的は?
事業収益への貢献が目的で、キャピタルゲインではありません。新しい成長企業を開拓するため、VCファンドにも出資しています。

■ 8月8日東京インデペンデンツクラブ特別企画のご案内
同イベントにて、アドウェイズ岡村社長にはパネルディスカッションに登壇いただきます。
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