「「超小型衛星が切り拓く新しい宇宙ビジネス」」
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当社は超小型衛星をビジネスとするものづくりベンチャーです。年内打ち上げ予定である3機目の衛星は1辺約50cm・質量40kgのサイズで、数百億円の投資額が必要だった従来の大型衛星と比較して100分の1のコストでつくることができます。これはヘリコプター一台と同程度の費用です。いま、人工衛星はいち民間企業が保有できる価格レンジになってきているのです。本日は、当社が人工衛星をはじめた経緯やこれから考えている宇宙ビジネスについてお話したいと思います。ものづくり企業の皆様にとって、参考になれば幸いです。
■ 原点は空き缶衛星プロジェクト
東京大学の学生時代、小さなジュース缶の中にコンピュータや通信機、アンテナ、バッテリーを詰めて、模擬人工衛星として打ち上げるプロジェクトに取り組みました。地上数kmへ打ち上げ、落ちてくる10~15分の間に様々な実験をする。失敗も数多く経験しましたが、回収した空き缶衛星から何が問題だったかを確認し改善を重ねながら、衛星について学んでいきました。この経験を活かし、1辺10cm・質量1kgの衛星を宇宙に打ち上げる「CubeSat」プロジェクトに取り掛かりました。手のひらサイズに、充填率90%と一般的な衛星ではありえないほどたくさんのものを詰め込む。その結果組み立てが非常に難しい衛星になってしまった反省なども、今の当社の技術に活かされています。2003年6月には実際に宇宙へ打ち上げられ、私たち東大と東工大の衛星2機は世界で初めて成功した「CubeSat」になりました。そして、この時の東大・東工大のメンバーが集まって創業したのが、今のアクセルスペースです。
■ アクセルスペース創業
当時はまだまだ民間による宇宙開発に対して懐疑的な見方が大半でしたが、ウェザーニューズ石橋博良会長(当時・故人)が私たちの想いに賛同し、自社衛星を持つ決断をしてくださいました。2013年11月、ウェザーニューズ社向けに開発した北極海域の海氷の観測を目的とする世界初の民間商用超小型衛星「WNISAT-1」の打ち上げに成功、その観測データは北極海を通過する船舶向けに提供され、安全な航行や航海時間短縮(燃料費削減)に役立っています。2014年11月には、超小型地球観測衛星「ほどよし1号機」の打ち上げに成功しました。1辺50cm・質量60kgで、高度500kmの太陽同期軌道から地上分解能6.7mの画像を取得できます。従来の中大型衛星に対して圧倒的にコストを抑えながら実用的なレベルの機能を実現する本機は、超小型衛星画像のビジネス利用実証を目的としており、衛星データ利用ビジネスの基礎となる実験成果を挙げています。
■ 衛星開発会社から宇宙データサービス会社へ
これまでの実績を評価いただき、昨年19億円の資金調達を実行しました。この資金により、2017年に3機の超小型地球観測衛星「GRUS(グルース)」の打ち上げを計画、衛星群によるデータプラットフォーム事業「AxelGlobe」を本格的に開始します。2022年を目処に衛星機数を50機に増やし、世界のあらゆる場所を毎日観測することのできる、まったく新しいインフラが完成します。3Dプリンタの進化もあり、ものづくりベンチャーは年々増えてきています。しかし、これからの時代はものづくりを如何にサービスにつなげていくかが重要です。コスト競争に陥っては労働コストの安い新興国に勝てません。当社も、衛星開発会社から宇宙データサービス会社への進化に向けて、その体制を構築しているところです。
―2016年5月16日浜松インデペンデンツクラブ(プレスタワー)にて
【起業家インタビュー】超小型最新衛星ビジネス(株式会社アクセルスペース 中村友哉氏)