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「大学発ベンチャーのIPO動向」

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【國本 行彦】
1960年8月21日生。東京都立志村高校卒業。
1984年早稲田大学法学部卒業後、日本合同ファイナンス(現・JAFCO)入社。
2006年(株)インディペンデンツ設立、代表取締役就任。


 野村総合研究所の調査では、2014年度に上場している大学発ベンチャー数は47社と2008年時の24社から倍増しています。今年は慶大発のサンバイオ社、2014年には東大発のリボミック社と2013年のペプチドリーム社などのバイオ系ベンチャー、2014年には筑波大発ロボットベンチャーのCYBERDYNE社など、最近は大学の知的財産を活用して新事業を展開する大学発ベンチャーがIPO市場で注目されるようになりました。

官民一体となった大学ベンチャーの育成支援も強化され、2012年の「大学発新産業創出プログラム(START事業)」、2013年には1000億円の大学官民ファンド設立構想、そして2014年には「グローバルアントレプレナー育成促進事業(EDGEプログラム)」と、人材面、資金面のサポートが充実してきました。事業会社も大学発ベンチャーと提携による新事業創出を進めています。特にテクノロジー系ベンチャーの場合は知財による市場独占は難しく、事業会社との提携による市場戦略が重要になります。世の中にない新しい製品やサービスの確立には最低10年は必要です。資本市場は事業立ち上げ期からリスクを取る事で、数年後にはIPO市場におけるユニークな大学発ベンチャーの存在感が相当高まると期待しています。



※「THE INDEPENDENTS」2015年9月号 - p2より