「検査システムと研究で、健康文化をつくる名古屋大学発ヘルスケアベンチャー企業です」
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【代表取締役 瀧本 陽介】
2000年金沢大学理学部生物学科卒業。
2002年同大学大学院自然科学研究科修了。
2006年三重大学発ベンチャーで臨床試験事業の立ち上げに参画。
2008年名古屋大学農学部の大澤俊彦教授(当時)と名古屋発ベンチャーとして当社設立、代表取締役就任
【株式会社ヘルスケアシステムズ】
設 立 :2009年3月31日
資本金 :30,000千円
所在地 :愛知県名古屋市千種区千種2-22-8
事業内容:疾病予防・未病検査の受託分析、バイオマーカー・検査機器の開発、機能性食品の研究開発
http://www.hc-sys.com/
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郵送検診「ソイチェック」を手掛ける名古屋大学発ベンチャー。
ヘルスケアチェックとアンサーフードによる健康長寿社会を目指す起業家。
―郵送検診「ソイチェック」が大ヒットしています。
大豆の健康効果を調べる郵送検診サービス「ソイチェック」のユーザー数は15,000人を超えました。NHKスペシャルがきっかけですが、現在も口コミで月2,000人増え、250施設の医療機関でも導入されています。
―大豆は女性の元気と若々しさを保つのに役立つと言われています。
大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンとよく似た働きの成分を含むため、骨密度の維持、更年期症状の緩和、美肌効果、メタボ予防効果があります。男性に対しても前立腺がん予防や育毛効果が注目されています。
―大豆イソフラボンの健康効果には個人差が大きいそうですね。
大豆イソフラボンの成分であるエクオールを体内でつくれる人は日本人の半分以下です。そこで尿を郵送してエクオールがつくれているかを検査する「ソイチェック」を開発しました。ユーザー層は40代女性を中心に20代から60代まで幅広い層です。
―郵送検診「ソイチェック」の購入から結果報告までの流れについて教えてください。
検査キットは4,104円(税込)で、医療機関や調剤薬局、アマゾンで購入できます。自分で採尿後は郵送で弊社に送っていただき、1週間で結果を郵送にてご報告いたします。
―販売戦略について教えてください。
医学会での情報提供、女性の健康セミナーでの出張検査、食育イベントでの活用のほか、雑誌掲載などで「ソイチェック」の認知度を高める活動をしています。食品企業に対しては大豆食品の販促ツールとして、健保組合・保険会社・自治体向けには女性検診受診率を上げるためのツールとしての活用を提案しています。
―医療行為には該当しませんか。
生活習慣病に気づきを与えられる検査がコンセプトです。病気の予測やアドバイスなど、医療行為に該当するような事は一切行いません。
―ソイチェック検査結果を元にした商品販売などは行わないのですか。
検査ユーザーには年4回の広報誌を送りますが、現在は当社からの商品レコメンドを控えていますが、ユーザーからは有益な情報を送ってほしいという声が多く、今後検討していきたいと考えています。ただ自社で健康食品などを販売する計画はなく、あくまでユーザーサイドに立った中立な存在でありたいと考えています。
―4月からは新たに「シオチェック」「サビチェック」も発売しました。
「シオチェック」は、普段の食事でどのくらいの食塩を摂っているか簡単に調べることができる郵送検診キットです。日本人のおよそ7割以上の方は、厚生労働省で推奨される1日の食塩摂取量推奨値以上の食塩を毎日の食事から摂取しています。価格は2,160円(税込み)です。「サビチェック」は、活性酸素によってカラダが酸化する(サビる)現象を簡単に調べることができる郵送検診キットです。(税込4,104円)
―ヘルスケア企業として、貴社の特徴は何でしょうか。
大学や大手ものづくり企業との共同開発で培った検査技術の優位性に加えて、病気の検査ではなく生活習慣を見直すための検査に特化しているところです。義務としての検査ではないので、ユーザーの特性とニーズの把握を重視しています。とにかく現場に足を運び、ユーザーが期待していることや食生活の課題などをインタビューしています。
※「THE INDEPENDENTS」2015年5月号 - p4-5より一部抜粋