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「「けいはんなATRファンド」について」

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日本ベンチャーキャピタル株式会社
代表取締役社長 奥原 主一 氏
1992年東京大学工学部産業機械工学科卒。1994年東京大学工学系研究科情報機械工学修了。同年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手メーカーにて最先端の技術コンサルティングに関与。1998年日本ベンチャーキャピタル入社。2008年取締役投資部長就任。2009年4月代表取締役就任。

【4月13日 東京インデペンデンツクラブ】

~科学技術イノベーションによる地方創生を目指して~


-「けいはんなATRファンド」を2015年2月10日に設立しました
日本ベンチャーキャピタル株式会社(NVCC)が無限責任組合員(GP)として、株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)が有する技術シーズの事業化を目的とする総額50億円のファンドを設立しました。出資者は、産業革新機構と事業会社、金融機関になります。

-ファンドの特徴について教えてください
脳情報科学、ライフ・サポートロボット、無線通信など、ATR の研究分野における急速な産業形成を見込める分野に投資します。NVCCは、これまで培ってきた経験ならびに企業ネットワークを最大限活用して経営全般にわたりベンチャー企業に対しハンズオン支援を行ってまいります。研究シーズの事業化に際しては、投資先社長を公募する計画もあります。

-ATRについて教えてください
ATRは関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)の中核研究機関として、国内外の産官学連携を基に情報通信関連分野における先駆的、独創的研究を進めてきました。現在では広く社会に普及した音声翻訳・認識技術や無線技術の他、少子高齢化の課題解決が期待される脳情報科学やライフ・サポートロボット技術について、いち早く研究に着手し成果を挙げています。また上場企業との合弁企業設立等、研究成果の事業化にも積極的に取り組んでいます。

-独立系ベンチャーキャピタル大手であるNVCCの投資活動を教えてください
私どもは、自らベンチャーを興して成功を収めている事業家や、ベンチャー支援に熱意を持つ大企業が結集して設立されました。スタートアップおよびアーリーステージの企業を中心に投資し、創業当初から一貫してハンズオン支援を行っています。2014年度の投資先IPO数は5社で、累計実績は125社です。

-産学連携への取り組み実績も豊富です
大阪大学、京都大学、同志社大学など関西の大学発ベンチャーファンド運営を行い、その中から多数のIPOを排出するなど、アカデミアシーズの事業化に関しては豊富な経験を有しています。

-地域創生にはどのような貢献が期待できますか
NVCCとATRは、ファンド出資者とも密接に連携し「研究機関を中心とした新たな事業創出モデル」の実現に取り組み、ATR の研究分野における急成長ベンチャー企業群を創出するとともに、けいはんな学研都市のさらなる発展に貢献していきます。

【ファンド概要】
設立日:2015年2月10日(存続期間:2024年6月30日まで)
ファンド総額:最大50億円(無限責任組合員:日本ベンチャーキャピタル)
有限責任組合員:産業革新機構、新生銀行、京都銀行、住友電気工業、KDDI、他
投資対象:ATRが保有する知的財産を利用している、若しくは将来利用するとATRが認める事業者
投資分野:主に脳情報科学、ロボット、無線通信の3分野

【株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)】
本社:京都府相楽郡精華町光台二丁目2番地2(けいはんな学研都市)
設立:1986年4月
資本金:1億円(株主:NTT、KDDIはじめ116社)
代表取締役社長 平田康夫
社員数:226名(研究所163名)

【日本ベンチャーキャピタル株式会社(NVCC)】
本社:東京都千代田区丸の内2丁目4番1号 丸の内ビルディング34階
設立:1996年2月1日
資本金:20億5千万円(株主:事業会社、金融機関37社)
ファンド総額:13本448億円

【4月13日東京インデペンデンツクラブ】
日本ベンチャーキャピタル奥原社長には、4月13日東京インデペンデンツクラブ(於:東京21cクラブ)にて、基調講演いただきます。参加登録は【問合せフォーム】よりお願いいたします。