「シナジーマーケティングの更なる発展を目指して」

CRMシステムを手掛けるシナジーマーケティング株式会社は、ヤフーの完全子会社になることを決定しました(公開買付日2014年10月1日)。同社創業者であり代表取締役社長兼CEOの谷井等氏に今回の経緯と今後の展開についてお伺いしました。(取材日：2014年10月21日)。

―今回のヤフーの子会社になる目的は何でしょうか
弊社が、圧倒的なデータ量をもとに、かつてない高精度なWebコミュニケーションを提供するためです。弊社は今回の子会社化により、これまでのCRM事業に留まらず、効率的な広告出稿から、効果的な顧客関係構築に至るまで、Webマーケティングの上流から下流までをワンストップでご支援させていただける唯一無二のベンダーとなります。

―なぜヤフーだったのでしょうか
当社の成長戦略および顧客基盤等の強みがヤフー社の成長戦略と合致していたからです。具体的には、Web広告領域において不動のポジションを有するヤフー社と、CRM領域で絶好のポジションにいる弊社の提携は、広告による顧客獲得から、CRMによる優良顧客の育成、さらには、優良顧客予備軍に対する適切なターゲティング広告によるコミュニケーションという、これまで誰も成し得なかった、Webマーケティングの最適な循環を実現することができると考え、ヤフー社との組むことを決断しました。

―突然の会社売却で周囲は大変驚きましたが、いつ頃から考えていたのでしょうか。
マーケティングに変革を起こし、幸せな情報社会を実現するという弊社の夢の実現のために、常に次の展開を考え、常にそのための最適なパートナーを探していました。今回、この弊社の夢の実現に、最適なパートナーを得ることができたと考えています。

―吸収合併ではなく子会社にこだわったのですか
ヤフー社に提示した条件は、本社大阪を変えないこと、社員の雇用を守ること、この2点でした。弊社には大阪本社だからこそ働きたいという社員が大勢います。事業発展のためには彼らの力が不可欠なため、吸収合併ではなく子会社となることにこだわりました。

―貴社も行動予測システムは長年研究してきました
弊社はCRMシステムの提供を通じて、消費者行動予測に必要な資産を蓄積してきました。また弊社が出資を行っているホットリンク社のソーシャル関連の資産、さらに今回のヤフー社の持つ資産が加わることになります。我々はこれらトリプルメディア（Owned media, Earned media， Paid media）からの資産を駆使して消費者の価値観や興味をひも解いていきたいと考えています。そしてかつてない高精度の行動予測技術を搭載したマーケティングサービスを開発することで、他社のプロダクトとの差別化が実現することとなります。

―社員の皆さんの反応はいかがでしょうか
両社の社員によるワーキンググループが設置され、社員も非常に前向きに新しい展開に取り組んでくれています。弊社は、日々業務を遂行する際の価値観のひとつとして、「激変する時代に対し、積極的に適応するだけでなく、変化の先導役となる。」ということを掲げています。社員は日々この価値観を意識し行動してくれているので、今回の提携でも、この変化に適応するだけでなく、変化の先導役となるべく積極的に取り組み、お客様に対してより良いサービスを提供すべく行動してくれています。

―これまでも大きな決断の連続でした
今回のヤフー社との業務提携・資本提携に限らず、弊社はこれまでさまざまな世界を代表する企業様から出資をいただくことで、お客様に対して革新的なサービス提供を行うことができ、成長させていただくことができました。これらの名立たる企業様からの出資や提携は、弊社の事業の将来性や企業としての価値を認めて頂いた結果であると考えています。これから面白くなります。ぜひ、今後の弊社の飛躍にご期待ください。

【1月28日大阪インデペンデンツクラブ】
シナジーマーケティング谷井社長には、1月28日大阪インデペンデンツクラブ（於：野村證券大阪支店ホール）にて、基調講演いただきます。参加登録は問合せフォームよりおねがいいたします。