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「地元のこだわりを活かせる小型チーズ製造機」

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大生機設株式会社
代表取締役 尾形 昭生さん

1942年愛知県生まれ。近年の余乳問題を打開し、健康と栄養という観点からチーズを日本に根付かせるために当社設立。

住所:静岡県静岡市葵区新富町6丁目11番地の5
TEL:054-251-2954 設立:1979年4月 資本金:1,000万円
http://www.taiseikisetsu.co.jp/

―国産チーズの普及を目指して開発した日本初!小型チーズ製造機
チーズを製造するためには、温度・湿度・PH値・時間などの調整・監理が必要です。このため、チーズ生産機は高価な輸入大型機を保有する乳業メーカーか、匠の技をもつ職人に限定されていました。当社は、イタリアで本場チーズの調査や現地視察を重ね、酪農家・乳業メーカー・レストラン・菓子業界でも導入しやすい国内初の全工程の装置を装着した独自の小型チーズ製造機を開発いたしました。

―朝搾った牛乳が午後にはチーズに!
フレッシュチーズが出来上がるまで約6時間です。朝搾った牛乳をチーズにして午後には持ち帰ることが出来ます。全国各地の酪農家が、地ビールのように地域特性をいかした「地チーズ」を作ってほしい!というのが当社の想いです。(納入実績例: ?富士ミルクランド(朝霧高原)地域ブランドの牛乳からオリジナルブランドチーズを販売、 ?クックラひるがの(東海北陸自動車道ひるがのSA隣接)、?たかすファーマーズ(岐阜ひるがの高原)・・ガラス越しに製造の様子が見えるチーズ工房にて商品販売、?いでぼく(富士宮)・・農商工連携承認、?森永乳業 食品総合研究所)

―オンリーワンの食品機械を開発
昭和48年の創業以来、当社は小型ミートスライサーをはじめ、業界初の様々な食品加工機械に挑戦してきました。また厨房レイアウトの効率化や新商品開発を通じ、単に機械を売るのではなく、ユーザーが収益を生み出す仕組みも提案します。現在は、簡易型チーズ製造機やヨーグルト製造機の開発に挑戦中です。

―「食」社会の発展に貢献していきたい
小型チーズ製造機は、北海道の余剰生乳の廃棄問題を知ったのが開発のきっかけです。(財)しずおか産業創造機構や中小企業基盤整備機構からの支援を受け、平成19年にようやく第1号機が完成しました。小規模酪農家や食糧自給率改善など、「食」社会の発展に貢献できる企業を目指し続けます。


推薦者のコメント(チェンジマスターズ 法貴 礼子) 中小の酪農家では後継ぎがいないという問題を抱えている所も多くあります。このような酪農家に、「地チーズ」づくりを通じて若い世代の方に酪農へ目を向けてもらうことも尾形社長のコンセプトの中にあります。「モノづくり」企業が「コト」「ストーリー」「モデル」を提案している点において、私達は尾形社長から多く学ぶところがあるのではないでしょうか。


※全文は「THE INDEPENDENTS」2010年11月号 - p10にてご覧いただけます