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「人感センサーとハイブリッド通信を組み合わせたクラウドシステムを高齢者見守りサービスに展開します」

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M2Mテクノロジーズ株式会社
代表取締役社長 竹迫 一郎 氏

1959年3月21日生。都立千歳高校卒業。1983年早稲田大学卒業後、住友精密工業㈱入社。ニューヨーク事務所長、航空宇宙第二営業部、マイクロテクノロジー事業部、英国SPPlProcesslTechnology SystemsのDirectorなどを歴任。2011年8月創事業研究部担当部長(東京駐在)戦略企画グループ長。2013年1月当社代表取締役就任(現任)

設 立:2011年5月30日
資本金:52,750千円(株主:経営陣、住友精密工業㈱ほか)
本 社:和歌山県和歌山市黒田1-1-19 阪和第一ビル4F
事業内容:M2Mクラウドシステムおよびサービスの開発販売
http://www.m2mtech.jp/


センサーと通信を組み合わて高齢者見守りサービスを展開。
上場企業の新規事業担当部長から経営最前線に転身する起業家。


―事業コンセプトを教えてください
M2M(Machine To Machine) コミュニケーションとクラウドシステムをベースに、各種センサと通信技術を組み合わせたワンストップ事業モデルを構築するのが当社のコンセプトです。

―東京で設立、現在は和歌山が本社です
和歌山県白浜町での高齢者見守りシステムの実証試験を機に、和歌山県企業立地課からの要請を受け、2012年4月に本社移転しました。2014年には、和歌山県より『1社1元気技術』にも選定されました。

―高齢者見守りシステム『絆-ONE』について教えてください
人感センサーによって10分ごとの感知データをクラウド経由で送信します。利用者である高齢者宅に置かれた『ボタン通信機』によって安否確認を行い、一定時間動きがない場合はコールセンターから家族や自治体に通知します。

―コアコンピタンスは何ですか
2009年に法整備されたDCR(デジタル簡易無線)に加えて、LAN、3G回線と繋ぐ「ハイブリッド通信」ができる事です。これにより都市部から山間部まで、極めて安価なデータ通信プラットフォームを構築できます。

―高齢者見守りシステムは競合先も多いと思いますが、優位性はどこにありますか
自営通信であるDCRはキャリアに依存しないので、警備会社などのサービスと比較すると大幅に通信コストを下げることができます。またセンサー技術に強みを持つ住友精密工業㈱との強力なアライアンスも強みとなります。

収益モデルについて教えてください
契約自治体への機器販売(レンタル)とユーザーからの従量課金になります。最近はユーザーに補助金が出るケースもあります。現在の機器販売価格は7万円前後で、月額課金は1,000円前後です。

―住友精密工業(東1:6355)が資本参加した経緯を教えてください
2012年に取引先であった当社の事業を応援するため資本参加しました。住友精密工業㈱は半世紀以上にわたり、プロペラ・脚・熱交換器を中心に航空機用機器を設計・製造してきましたが、新規事業として1999年にMEMSジャイロセンサを手掛け、無線センサーネットワーク事業を展開しています。現在はハードとソフト供給だけでなく、資金面でもバックアップしています。

―当初、竹迫社長は創事業部長との兼任でした
海外駐在後、新規事業開発を担当しておりました。当社に関しては1年間住友精密工業本社から見ていましたが、立ち上げ期の会社の場合は、自らが先頭に立って販路開拓や組織構築を行う必要があると思い、2014年4月から当社へ100%コミットしています。

※全文は「THE INDEPENDENTS」2014年6月号 - p6-7にてご覧いただけます