「イイモノは仕事を楽しくする」

―仕事用品専門店「プロノ」のチェーン展開
作業服や手袋、工具などを取り扱う仕事用品専門店「プロノ」を道内主要都市19店舗（直営13・FC6）で展開しています。前期（2011年8月期)の年商は36億4900万円となりました。商品は作業服・手袋が51%を占め、手袋だけでも550種類、靴で100種類もの商品を扱い、プロ使用に耐えうる品揃えをめざしています。

―【農業】【一般】【女性】に広がる客層
旧店名「ワークショップ光成」1号店から約26年余り。私たちは、毎日の何気ないお客様との会話、返品・交換時のご不満・お叱り、お客様の職場取材などから学びながら、プロの基準で商品づくりをしてきました。作業服・作業用品業界は年々縮小傾向にありますが、プロが認める高品質な商品を一般の方にも供給することで、同業他社を気にしない新しい市場を切り拓いています。

―自社で商品開発する
2002年よりプライベートブランド（PB）商品の企画開発を開始し、自社店舗での販売やホームセンターなどへ卸売をしています。これまでプロ向けに培ってきた高い機能性に、デザインや意外性、流行の要素を加えることで、一般の方でも取り入れやすいワークスタイルを提案しています。農家の女性向け作業着やフィッシング向けのカッパ、防寒靴下などは大変好評をいただいています。

―利用シーンを提案する
一般の方にもワーク用品の価値が伝わるように、2004年から商品情報誌「てまひま」を発行しています。商品のコーディネート方法や機能などを、楽しく、おしゃれに紹介しています。これまで敷居が高いと思われていたワーク用品ですが、「てまひま」を通じてわかりやすく利用シーンを提案することで、一般の方の興味関心を深めてもらいます。

―気軽に立ち寄れる外観づくり
「プロノ」の外観は、一見何の店かわからないイメージになっています。作業服・作業用品店らしさは極力排除し、一般の方も気軽に立ち寄っていただくためです。来店客は、建設業45％に次いで、主婦・フリーターなど一般の方が15％を占めるほどになっています。見やすく・取りやすく・選びやすい売場を持つ広々とした大型店は業界平均年商を大きく上回ります。

―ネットと卸売販売を開拓
自社ブランド商品は、他業種への「卸売り」をおこなっています。業界で一般的な「納入」は、当社の商品開発力が活かされないので、するつもりはありません。2007年からは、インターネット（Yahoo!・楽天）にてショップ運営、Amazonに商品出品も始めました。昨対比でネット販売は200％、卸売も170％成長と、急激な伸びを見せています。店舗数では業界4番手ですが、売上高ではワークマンに次ぐ2番手につけております。

―北海道から全国へ
北海道を基盤にしてきたことで、第一次産業向けや防寒具に強みがあります。まずは、その優位性が活きる東北地方での出店を、来期中に予定しています。プライベートブランド商品においても、ロシアなど海外からの受注もあります。2015年には関東への出店も実現させ、売上高110億円・経常利益12億円を達成したいと思います。

※全文は「THE INDEPENDENTS」2012年5月号 - p1-2にてご覧いただけます