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「省エネ達人の市場戦略」

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株式会社環境マネジメント研究所
代表取締役 玉木 康博さん

1959年 鹿児島県生まれ 
1978年 鹿児島ラ・サール高等学校 卒業
1982年 慶應義塾大学 法学部 中退 
1982年 宮崎県内の学習塾に勤務
1984年 宮崎市内に学習塾を開業
1991年 株式会社ユニバーサルデータ 勤務
1995年 株式会社スポーツマネジメント研究所 取締役
1997年 株式会社ピュアスピリッツ設立、代表取締役
2003年 有限会社環境マネジメント研究所設立
2006年 当社設立、代表取締役就任(現任)

住所: 東京都千代田区内神田1丁目4-15 新誠ビル4階
TEL:03-3291-5571  設立:2003年12月12日  資本金:7,043万円
http://www.ene-lab.jp/

2009年4月にスタートした改正省エネ法について教えてください
玉木:対象が事業所単位から企業全体に広がり、中小規模店舗を運営するフランチャイズチェーン事業者も対象となりました。24時間営業のコンビニ本部はFC分も含めて削減義務を負う事になります。年間8000万円以上のエネルギーコストが掛っている事業者はエネルギー使用実績の報告義務があります。2011年以降は年間1%以上の削減義務も発生します。

環境規制に対しては競争力の阻害要因になるとして反対意見もあります
玉木:エコポイントは経済効果も生むと同時に省エネ効果の高い商品への買替えも進みました。CO2排出権を数千億円で購入するより国内での新しい需要を生み出すべきです。東京都では環境条例により課税強化する一方で、中小企業に対しては省エネ促進税制対象機器制度など手厚い補助もしています。

省エネ対策のポイントは何でしょうか
玉木:温度を1度下げれば10%の省エネ効果になります。問題はそこにいくらコストをかけるかです。最新の空調設備に入れ替えれば40%以上の省エネ効果があります。しかし空調設備を更新する資金がない場合はどうしたらよいでしょうか?そこで店舗内・オフィス内環境を維持しつつ、空調の稼動を制御することで省エネを実現するシステム「エネ達」を開発しました。

「エネ達」の開発経緯について教えてください
玉木:当社は省エネ設計やコンサルを行う会社です。横浜市の市民文化会館や関内ホールなど自治体向けの大型物件を数多く手掛けてきました。省エネ対策はまず電力のムダ分析から始まります。そこでコストが計算され投資回収が担保されます。しかし照明空調などの機器単位、場所単位、時間単位、曜日単位のエネルギー消費量の把握は簡単ではありません。まず「見える化」です。当社では2004年からNEDO補助金も受け実証実験を何度も繰り返し2009年3月にようやく販売に漕ぎつけました。

「エネ達」の最大特徴は何ですか
玉木:「自動制御」と「見える化」の機能です。こまめに電気をON・OFFにする事が省エネ対策になります。ただ忙しい従業員がこまめに電気をつけたり消したりできるでしょうか?トイレでは人感照明でオートコントロールができます。そこで温湿度状況を分析して細かく空調運転を制御できる機能を開発しました。

対象となるユーザーはどこでしょうか
玉木:ドラッグストア、ホームセンター、スーパーなどの流通及び外食店舗です。特にロードサイドで天井の高い店舗では高い効果が出ます。小型店舗向けは省エネ効果を出すのがとても難しい分野です。電力消費量を削減しても年間の削減コストが小さく、回収には相当時間がかかります。大型ビル施設では競合先もありますが当社ではコンビニ向けの小型商品開発中です。


推薦者のコメント(新庄 義和) 省エネ設計の総合的コンサル事業を展開されていた当社は、「改正省エネ法」という市場の大きな変化を捉えて、中小店舗向けの空調自動制御省エネ機器「エネ達」を軸にした展開に事業を方向をダイナミックに変化させました。ベンチャー企業にとって、市場環境の変化は大きなチャンスになります。当社とのお付き合いは前職VC時代から1年半ほどになりますが、市場に合わせて進化する当社の展開をこれからもお手伝いしていければと思います。


※全文は「THE INDEPENDENTS」2011年1月号 - p10-13にてご覧いただけます