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プレゼン企業紹介

食品廃棄物を価値ある資源に変える循環型インフラの構築

UPCYCLE Technologies株式会社
小木 將綱 代表取締役CEO

食品廃棄物を価値ある資源へ

 UPCYCLE Technologies株式会社は、食品廃棄物を発生現場で資源化する「分散型触媒式低温資源化技術」を開発する新潟市のスタートアップです。同社は、独自の触媒低温炭化技術により、これまで廃棄されていた食品残渣を、バイオマス燃料、肥料、飼料、土壌改良材、さらには水域の生態系を支える栄養塩など、多様な用途に活用することを目指しています。廃棄物を単に処理するのではなく、地域や産業の中で価値ある資源として循環させることで、環境負荷の低減と新たな経済価値の創出を両立する循環型インフラの構築に取り組んでいます。

触媒を使い、130℃・2〜4時間で炭に

 一般的な炭化技術では300〜800℃程度の高温処理が必要ですが、同社が開発する触媒式低温資源化技術は、触媒反応を利用することで約130℃という低温での炭化処理を実現します。従来の高温炭化設備と比較して、省エネルギー化や設備の小型化を実現し、食品工場や飲料メーカーなど廃棄物の発生現場に設置できることが特徴です。廃棄物を現場で処理することで、運搬・処理コストや環境負荷の低減につなげます。現在、独自技術について特許出願し、処理性能の向上と製品化に向けた装置開発を進めています。

UPCYCLE Technologies 分散型触媒式低温資源化技術

廃棄物を排出する企業と、資源を必要とする産業をつなぐ

 主な導入先として、食品工場、飲料・酒造メーカー、ホテル、商業施設など、継続的に食品廃棄物が発生する事業者を想定しています。装置を月額レンタルで提供し、食品廃棄物を排出現場で資源化することで、事業者の処理負担を軽減します。生成された資源は、バイオマス燃料をはじめ、肥料・土壌改良材、工業用途などへの展開を計画しています。装置レンタル収益と生成物の販売収益を組み合わせたストック型収益モデルを構築し、装置の普及とともに安定的な収益拡大を目指します。廃棄物の排出事業者と資源の利用事業者をつなぎ、従来は処理コストとなっていた食品廃棄物を、新たな経済価値へ転換する仕組みです。

UPCYCLE Technologies ビジネスモデル

海外実証から国内展開へ、循環型インフラの社会実装を加速

 2024年の設立以降、触媒式低温炭化装置の研究開発を進め、2025年にはマレーシアでコーヒーかすなどを原料とした実証を実施しました。国内でも滋賀県守山市や愛知県との官民連携事業に採択されるなど、企業や自治体との実証・導入検討を進めています。現在はプロトタイプの改良と製品版の開発を進めながら、食品・農業残渣の資源化と生成物の用途開発に取り組んでいます。今後は小規模な食品工場や飲料メーカーから導入を進め、中規模・大規模事業者、自治体へと展開する計画です。2026年12月ごろには約5,000万円の資金調達を予定しており、2031年に売上高31.5億円、2032年のIPOを目標に、国内での事業拡大と海外市場への展開を目指しています。


事務局より

株式会社Kips アドバイザー 岩本 直人

株式会社Kips アドバイザー

岩本 直人

 

 UPCYCLE Technologies社は独自の触媒式低温炭化法により従来方式と比較して低温かつ短時間での炭化処理の実現を目指しています。これにより廃棄コストやCO2の大幅削減に寄与する可能性に強く期待しています。拡大するバイオ炭市場やバイオマス需要を背景に、持続可能な社会を切り拓く循環型テクノロジーの挑戦を全力で応援しています。

 

※「The INDEPENDENTS」2026年11月号 - P.8 掲載
※ 月刊誌バックナンバーはこちらからご確認ください。

企業情報

北日本

UPCYCLE Technologies株式会社

食品廃棄物を低温・小型の装置で短時間に炭化処理する触媒式低温炭化装置の開発

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