■ ダンプトラックに特化した運行管理システム「カタル™」
当社は、「ICT技術で土木業界を次世代に」をミッションに、建設車両のデータプラットフォーム構築に取り組んでおります。現在はその第一段階として、ダンプトラック向け運行管理システム「カタル™」を開発・提供しています 。当社は、代表が家業の土木建設業に従事する中で、現場の非効率な運用実体験したことをきっかけに2022年に創業しました。建設現場では、ダンプトラックの入退場確認、車両情報の管理、運行状況の把握が紙や電話に依存しており、監督者の業務負担が増大しています。安全管理やコンプライアンス強化に伴い書類業務は増え続けていますが、現場に適した管理基盤は整備されていませんでした。当社は「現場で実際に使われ、業務の在り方を変革するシステム」でなければ真の建設DXは進まないと考え、2025年11月にサービス提供を開始しました。
■ データ化されていなかった“運搬工程”を可視化
「カタル™」は、書類管理・車両管理・動態管理を一体化したクラウドシステムです。免許証や車検証、保険証書などをアップロードするとAI OCRが車両データベースを自動生成し、通行申請書類も自動作成します。さらにGPSにより車両位置や入退場履歴、走行履歴を取得し、これまで把握できなかった運搬工程をデータとして蓄積します 。当社は単なる業務効率化SaaSではなく、建設車両の稼働データを収集・統合する基盤を提供しています。
■ 建設DXの先にある自動運行社会へ
まずは、現場改革を通じてダンプ運行管理の業務標準を確立します。そして、その過程で蓄積される稼働履歴や搬送履歴、入退場情報といった運行データは、建設業にとどまらない価値を持ちます。これらは実環境で蓄積された移動体データとして、将来的な自動運転や運行管制技術との連携可能性を備えています。EV化と自動運転が進展すると、トラックは人が運転する車両からネットワーク接続された移動ロボットへ変化します。その際に必要となるのが運行管制基盤です。建設現場は限定エリア・低速走行・固定ルートという特性を持ち、自動運行の実装が最も早い領域の一つです。当社はダンプトラックの稼働履歴や搬送履歴、入退場情報を蓄積することで、将来の自動運行トラックの管制インフラを担うポジションの確立を目指しています。
今後はミキサー車や資材運搬車両、公共工事・防災領域へと展開し、建設車両全体のデータプラットフォーム化を推進してまいります 。当社は、建設業界の効率化にとどまらず、移動体データを基盤とした次世代インフラを設計する企業への成長を目指しております。
コメンテーターより![]() |
ダンプ運行の書類管理と動態管理を一体化した「カタル」は、待機や手戻りを減らし生産性を底上げする現場起点の業務効率化サービスです。今後、法令遵守や安全管理など規制が強化される局面で、書類整備や記録の厳格化が現場負担になりがちな中、手続と記録を省力化し、負担軽減に貢献します。データ権利・位置情報の取扱いを丁寧に設計し、商標・特許で守れば、業界標準としての成長も期待できます。 弁護士法人内田・鮫島法律事務所 弁護士 多良 翔理 氏 |
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