■ 骨格解析AIによる「察する」仕組み
当社は、画像解析AIソリューションの開発・提供を通じて、「日本の“察する”技術で安心安全快適な社会インフラを構築する」ことを目指しています。買い物空間や公共空間、工場、オフィスなど、あらゆる現場で発生する人の行動をデータとして捉え、見過ごされてきたリスクや機会をリアルタイムに可視化する仕組みを提供しています。
中核技術は、独自の骨格解析AI「Skeletal Edge AI」です。人物の全体画像ではなく骨格情報のみを抽出して解析するため、低スペックのエッジコンピューターでも処理が可能で、通信はテキスト通知のみと軽量に運用できます。また、顔認識を行わないため個人特定のリスクがなく、関節角度に基づいた論理的判定により説明可能なAIを実現しています。私どもは「文脈理解」「即時通知」「プライバシー保護」を柱とし、現場で本当に役立つAIの社会実装を進めています。
■ 医療現場の知見から社会課題へ
創業の背景には、代表が理学療法士として医療現場に従事した経験があります。リハビリテーションの分野では、歩き方や姿勢などの動作から身体状態や将来のリスクを読み取ります。代表は延べ1万人以上の動作分析を行う中で、「人の行動には必ず意味があり、予兆は事前に現れる」という確信を得ました。この知見を医療だけでなく社会全体に活かせないかと考えたことが、当社の事業の出発点です。人が困っている瞬間や事故の前兆は、実際には行動として現れています。それをAIで捉えることで、事故や機会損失を未然に防げると考えました。
■ 流通店舗での実装と今後の展望
現在、リテール分野を中心に導入を進めています。購買意欲検知AI「Fortuna」は、来店客の姿勢や動作から「探している」「迷っている」といった状態を判定し、店員へ通知する仕組みです。店舗では人手不足が深刻化しており、接客のタイミングを逃すことが売上減少の要因となっています。本システムにより接客機会の取りこぼしを防ぎ、流通店舗での実証・導入を進めてきました。さらに、公共空間では迷惑行為の検知、工場では熟練作業のデータ化、防犯分野では不適切行為の検知など、多様な領域で活用が広がっています。
AIを単なる監視のためではなく、人を支えるための技術として社会に実装したいと考えています。今後は購買検知に加え、事故やトラブルの予兆検知へ応用を拡大し、安全で効率的な社会基盤の構築に貢献してまいります。人の行動を理解する技術によって、人に寄り添うインフラを実現することが、当社の目指す姿です。
コメンテーターより![]() |
シビュラ社では、リアルタイムに顧客行動を解析し、直接的な購買につなげるという着眼点が面白い特徴だと思います。 株式会社AGSコンサルティング 京都支社長 世取山 大輔 氏 |
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