「スモールIPOのこれから」
【國本 行彦】 1960年8月21日生。 東京都立志村高校卒業。 1984年早稲田大学法学部卒業後、日本合同ファイナンス(現・JAFCO)入社。 2006年1月5日(株)インディペンデンツ(現(株)Kips)設立、代表取締役就任。 2015年11月9日 特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ 代表理事就任(現副代表理事) 2020年6月 (株)ラクス社外取締役就任 |
2024年上半期(24/1~6月)のIPO企業の株価状況を調べてみました(10月23日)。
現時点で公開株価を上回っているIPO会社は16社/38社で、実に半分以上が公開株価割れという状況です。IPO初値で見ると公開株価を上前っている会社はわずか5社だけです。
合計時価総額ベースでは、公開時点/IPO初値はプラス26%ですが、現時点ではIPO初値に対してマイナス7%という状況です。上半期最大IPOである㈱トライアルホールディングス(東グロース)公開時価総額2021億円に対し現在の時価総額は3312億円と好調です。
しかしこれを除いたIPO初値に対する現在のパフォーマンスはマイナス21%となります。
時価総額100億円以上のIPO会社は9社ですが、一方で時価総額40億円未満のIPO会社は12社でさらに現時点では15社に増えています。新興市場の不振という面はありますが、現時点ではIPO後のパフォーマンスは芳しくないようです。
スモールIPOに対しては賛否いろいろ意見がありますが、上場後10年で最低の時価総額40億円ではなく100億円以上には成長してほしいと願います。
※「THE INDEPENDENTS」2024年11月号 - P.15 より