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「漢方の製造小売業として、安心安全な生薬を提供し、漢方DXを加速させます」

 


【代表取締役 橋口 遼 氏 略歴】
生年月日:1983年11月23日
出身高校:鹿児島東高校(九州産業大学芸術学部中退)
2007年 (株)ココシス入社
2013年 (株)ココシス取締役就任
2014年 漢方生薬研究所(現ハーバルアイ)設立、代表就任。

【株式会社ハーバルアイ】
【設立】 2015年12月1日
【資本金】68,599,795円
【所在地】福岡県福岡市中央区天神5-7-3 福岡天神北ビル
【役 員】(代)橋口遼
【グループ】有限会社メイゲン(鹿児島県霧島市)
      セラピア薬局(東京都豊島区南池袋)

<起業家インタビュー>

「漢方の製造小売業として、安心安全な生薬を提供し、漢方DXを加速させます」


■漢方EC「漢方生薬研究所」

私どもは、未病(病気になっていなくても健康ではない状態)をターゲットに漢方薬を中心としたメディカルD2Cを運営しています。高脂血症や高血圧、糖尿病向け漢方のSPH企業(製造小売業)を目指し、国内で生薬栽培と加工販売まで行っています。漢方ECは国内栽培による自社漢方生薬開発を目指し、販売面ではオンライン診療「どこクリ」等サービス面を充実させLTVの最大化を図ります。将来的には越境ECで初期は東南アジアをターゲットに、そして中華圏の人たちに生薬を展開していきます。

■創業の背景

2009年改正薬事法施行で、インターネットによる医薬品販売規制が緩和されました。さらに2014年に薬機法(医薬品医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)が施行され、通信販売業界に関わってきた私は、健康食品等の法規制が厳しくなると考えました。しかし一方で、健康関連産業が成長する中、漢方市場はビジネスチャンスが増えると考えました。医療用漢方薬で圧倒的トップのツムラ(東PRM4540)はB2Bモデルです。2015年に漢方生薬研究所(現ハーバルアイ)を創業し漢方関連のEC販売を始めました。

■漢方業界の課題

漢方原料の9割は海外産でトレーサビリティに欠けています。さらに中国国内消費が生薬投資の過熱で増加し原材料価格も高騰しています。販売面では漢方薬局の衰退(特に地方、後継者難による廃業)が進み、外資系が処方や製薬メーカーを買収し始めています。ユーザーからは薬機法(厚生労働省管轄)や景品表示法(消費者庁管轄)による、医薬品(厚)、指定医薬部外品(厚)、機能性表示食品(消)などの区分がわかりにくいという問題があります。一方でこれらの課題があるため新規参入障壁を高くもしています。

■漢方ECサイト「漢方生薬研究所」

主要商品は痔向けの「ピーチラック」、ダイエット対策「EGライフ」、糖尿病向け「トーチラック」の3商品で前期売上約の8割を占めています。2019年、2021年に消費者庁に届け出した機能性食品「日本山人参」は、研究レビューと臨床試験をもってエビデンスづくりを行っています。トウキに含まれる有用成分「YN-1」は、血圧と血糖値を下げる機能があり、これを原料にした商品開発を展開していきます。

■オンライン診療「どこクリ」でLTVの最大化を図る

スマホやPCからのビデオ通話で医師の診察を受ける事ができる「どこクリ」をスタートしています。薬は医師からの処方箋をもとに、調剤薬局等から自宅まで配送されます。現在の商品単価は7000円前後でLTVは平均3年ですが、既存ECの定期顧客や購入後の離脱客へのアプローチを強化してLTVの最大化を図っていきます。実験店舗としては、漢方相談所「セラピア薬局」を2022年に池袋に出店しています。

■生薬栽培事業による自社商品開発と農業問題の解決

生薬栽培会社である有限会社メイゲン(本社:鹿児島)をグループ化し有機JAS認定のヒュガトウキの栽培権を獲得し、機能性表示食品「日本山人参」の原料や健康食品として販売していきます。鹿児島県霧島市、宮崎県小林市の遊休農地を使って葉っぱ栽培を行う事で、地域雇用も生まれ農業問題を解決していきます

■人生100年時代「健康寿命」の再定義 私どもは人々の病気までは至らないが健康とは言えない状態「未病」にいち早くアプローチする事が、医療費の減少と持続可能な社会の構築に繋がると考えます。「漢方生薬」の栽培、加工、販売を軸俊、世界へ「未病ケア」を発信し漢方をDXしていきます。

interviewed by kips 2023.2.8

※「THE INDEPENDENTS」2023年3月号 - p2-3より

株式会社ハーバルアイ

住所
福岡県福岡市中央区天神5-7-3福岡天神北ビル6F
代表者
代表取締役 橋口 遼
設立
2015年12月1日
資本金
68,599千円
従業員数
50名
事業内容
漢方D2C
URL
https://www.herbal-i.co.jp/
情報更新日
2023年5月8日

※上記は、情報更新日時点での情報です。